A2_所得税

資金に余裕がある人は住宅ローン不可?

ネットサーフィンしていたら、「租税回避行為に関する一考察」という論文に遭遇しました。その論文は、冒頭の部分で、「住宅借入金等特別控除の制度があるが、この制度を利用するために、納税者が、居住用家屋を取得するに当たって、銀行に十分な預金があるにもかかわらず、銀行からの借入によって住宅建設資金を調達し、税額控除を受けた場合、租税回避として否認されるのであろうか」と問いかけをし、その論文の、末尾の部分で、「他に正当な理由がないとすれば、租税回避目的が主たる目的の場合に該当する可能性が大であろう。・・・・住宅借入金等特別控除の制度は税法上の固有概念であり、かつ、課税減免規定であることからすると目的論的解釈からしても否認されることになろう」と書かれていました。


税務調査にでもなって、先に、資金の余裕は十分という言質をとられてから、偽り不正と指摘されたら、逃げ道を失うことにならないでしょうか。


もっと過激に贈与税回避も

親の預金を担保にした預金連動型住宅ローンだと、預金額より低い住宅ローン残高の金利は0%になり、金利負担がないことになり、毎年の110万円贈与と組み合わせたら、親からの、住宅資金贈与にかかる贈与税課税回避策にもなり、同時に所得税節減策にもなります。


そうすると、こんなのも勿論、否認される、と言われますね。


目的論的解釈って何だ

全て適法だが、その課税回避行為は制度を濫用している、というのが不当行為計算否認なのに対し、全て適法に見えそうだが、法の趣旨目的に合致することという要件を付加して解釈をすると不適法との結論になる、というのが目的論的解釈です。


 外国税額控除余裕枠彼此流用訴訟や旺文社HD訴訟での判決で採用されたと言われています。


 租税法律主義は憲法規範であり、課税要件の法定、課税要件の明確、により課税の予測可能性を確保することを内容としているという原理を踏まえると、条規の文理からは予測できないような解釈になるのは、容易に採用されるべき解釈方法ではない、のではないでしょうか。

実質負担2千円のふるさと納税

 ふるさと納税は、「実質2千円負担で地方の特産品が返礼品としてもらえる」と宣伝されています。実質負担2千円は、所得税法や住民税法で「寄附金が2千円を超える場合には...」等と規定されているためです。


2千円を減らす方法はないでしょうか?


ふるさと納税利用者拡大の歴史

 平成20年に導入されたふるさと納税制度の利用者は、当初年間3万人程度でしたが、平成23年の東日本大震災で被害を受けた自治体への支援の寄附が増えてこの年74万人強の寄附がありました。その後はいったん減少しましたが、税収の少ない自治体にとっては魅力的な収入源ということもあり、返礼品競争や手続きの簡素化により、利用者は拡大しました。平成28年度の個人住民税における適用者数は129.5万人であり、前年度の43.5万人の約3.0倍でした。


こうした過程で、各自治体は、「書面申請→電子申請」、「銀行振込もしくは郵貯振替→クレジットカード決済」など、利用しやすい環境を整えてきました。


クレジットカードによるふるさと納税決済

 クレジットカード決済は、納税者にとっては銀行等に出向くことなく便利ですし、受入れ自治体でも申込み即決済は税収確保の点からも安心です。(書面の手続きで納付書による納付の場合、時間経過で気が変わり、取りやめるというおそれがあります。)


 さらにクレジットカード決済は、クレジット会社による決済ポイントが付けば、その分実質負担が減るということになります。


 また、ふるさと納税のポータルサイトで独自にポイント付与を打ち出しているところもあり、そこでクレジット決済すると2重取りです。さらに、ポイントサイト経由で3重取りという裏技も存在します。


2千円を1%で割返すと寄附額20万円!?

クレジットカードの一般的ポイント付与は1%ですので、2千円を取り戻すには20万円の寄附が必要です。限度額20万円というと、総務省のふるさと納税サイトの控除限度額の目安のページによると、給与収入1,100万円もしくは1,200万円以上の方が対象となります。結構な高額所得者です。


そこまでの収入がない場合は、「ポイントサイト経由で→ポイントが付与されるふるさと納税ポータルサイトから→クレジット決済する」ことにより、できるだけ実質負担をゼロに近づけるということが可能です。

共稼ぎ夫婦の税制恩典活用のススメ

 2017年から配偶者控除に代わり夫婦控除という制度が導入されるという話は、立ち消えとなってしまいました。配偶者控除を使えない共稼ぎ夫婦も現行の税制をうまく活用して税務メリットの恩恵を受けることをおススメします。


日本に共同名義口座はない

 一つの銀行口座を夫婦等の共同名義にしてそれぞれがその銀行口座の所有者として利用できる制度を共同名義口座(=ジョイント・アカウント)といいます。夫婦どちらか一方の稼ぎであっても夫婦で稼いだお金なので預金は夫婦のものと考えるアメリカなどでは一般的なものですが、日本でこうした口座を作ることはできません。日本の場合、口座から生活費等を引き出すために代理人カードを作って名義人でない家族でもお金の引き出しをすることはできますが、あくまでも名義人の財産とみなされます。


クレカ家族カードでふるさと納税


一方、クレジットカードの場合には家族カードという制度があり、こちらは家族の名前でカードが発行されます。これを使うと、ほとんどの自治体でふるさと納税の寄附もカード払いが可能となっていることから、夫婦共稼ぎで両名がふるさと納税の控除限度額を持つ場合、家族カードで寄附金を納付し、実際の資金負担はカード保有者の銀行口座からの引き落としにできます。ふるさと納税受付の際に、決済システムが寄附者の名義とクレジットカードの名義のチェックを行いますが、カード名義や番号、セキュリティコード等が合致すれば本人のクレジットカードという確認がされ、最終決済が申込人の銀行口座でない場合にも、ふるさと納税の寄附は成立します。

税法上ではこの段階で贈与があったことと認識されますが、他に贈与などがなく基礎控除110万円の範囲内であれば実質的に問題にはなりません。


医療費控除とセルフメディケーション税制の併用

今年から始まったセルフメディケーション税制(=特定一般用医薬品等購入費控除)は医療費控除の特例であり、従来の制度と併用できません。しかしながら、夫婦共稼ぎの場合、申告主体は別々なので、一方が従来の医療費控除を適用し、他方がセルフメディケーション税制を適用することも可能です。生活費を共同で賄っている場合には、どちらの財布からどちらの制度の医療費を負担したのか区別できないからです。

軌道に乗ったら一度は考える法人成り

 個人事業者が法人を設立することを「法人成り」と呼びますが、個人事業が軌道に乗ってくれば、一度は考えるのではないかと思います。なぜ、考えるのかというと、法人成りにはメリットもデメリットもあるからです。

 

一般的なメリット

  給与所得控除が使える:法人成りをして会社から給与を受け取るようにすれば、経営者自身の所得税で給与所得控除が使え、節税になります。

  消費税が最大2年間免除される:資本金が1,000万円未満の法人は、2期にわたって消費税が免税となります(但し特定期間の課税売上や、特定新設法人の規定により免除にならない場合がありますので留意してください)。

  決算期が自由に設定できる:個人事業者

の場合は12月決算の3月15日申告と時期が固定されていますが、法人は決算期が自由に設定できます。

  繰越欠損金の繰越控除の年数が増える:個人は3年ですが、法人の場合は10年(平成30年4月1日以後に開始する事業年度の場合)になります。

 

一般的なデメリット

  法人設立の手間と費用:定款を定めて、登記をしなければならず、定款認証手数料や登録免許税が必要となります。

  社会保険の加入:個人事業では4人までの雇用であれば社会保険の加入義務はありませんが、法人成りすると1人でも社会保険への加入が義務付けられます。

  赤字でも7万円の法人住民税がかかる:均等割と呼ばれる部分で、赤字だったとしても税金が取られます。

 

あまり数字には出てこない「対外的な信用」

 対外的な信用はどうしても個人事業よりも法人の方があるものです。融資や取引で見劣りしないように法人成りをする、というのも立派な理由です。

 色々な視点から法人成りをするかしないかを判断した方が良いでしょう。

今年になって大盛り上がり

 iDeCo(イデコ)は「個人型確定拠出年金」の愛称です。確定拠出年金とは、読んで字の如く拠出金が事前に確定され、運用結果に応じて給付額が事後に決定される年金制度です。実は制度ができたのは2001年、今から16年も前の話です。今年になって目にするようになったのは、改正によって加入できる人が増えたからです。

 

器は国、中身は金融機関

 iDeCoで拠出したお金は所得税・住民税の所得控除になります。まず入口で節税できるので、これだけでも結構なメリットと言えるでしょう。今回の改正で専業主婦も加入できるようにはなったのですが、所得税や住民税を払っていない方ですから、このメリットは受けられません。ご主人が拠出金を払っていても、控除は受けられませんのでご注意ください。


運用次第によっては拠出した額よりも多い額が退職所得扱いか年金所得扱い(投資案件や諸条件によって選択できない場合もあります)で受給できます。他の退職所得や年金所得によって、受給時期や受給方法を調整する必要がありますが、多くの場合、出口でも税の恩恵が受けられます。


 一番の考え処は「運用」の部分です。控除や課税については国がルール付けていますが、個人が確定拠出年金の運用をお願いする先は、証券会社や銀行等になります。個人投資とは違い、運用益は非課税となりますが、元本保証型のような堅実な投資案件でも、運用管理手数料・口座管理料等諸経費がかかる場合があります。また、投資内容によっては元本割れを起こす可能性もあるので、契約内容をよく吟味する必要があります。


 また、「毎月定額の支出」になること、「60歳を超えないと受け取りができない」事も、念頭に置かなければなりません。長期間のライフプランを組み立てる必要があります。

 

加入者が死亡したらどうなる?

 iDeCo加入者が死亡した場合は、死亡退職金の扱いとなりますので、遺族が支払を受ける事になります。相続税の対象になりますが、非課税枠もあります。

外国人も来日5年超で全世界所得課税

仕事や留学で来日し、日本が好きになったり、日本人と結婚したりして、在留期間が5年を超えて日本に住み続けている方がいます。日本の国籍を有していない外国人も、在留期間が5年を超えると、日本人と同様、全世界所得が所得税の課税対象とされます。


国外所得がある人の確定申告

 国外に財産を持っていれば、その所得の発生国と日本国との両方で課税されます。 


事例として、ドイツ国内に株式と賃貸用不動産を保有している場合を想定します。株式の配当があれば、配当金に対してまずドイツで課税され、その後日本でも同じ配当金に対して課税されます。不動産収入も、ドイツで課税され、日本でも課税されます。それぞれの国の税法の規定で課税されるため、課税金額は違いますが、同じ所得に対して二重に課税されます。


この二重課税部分は、日本の確定申告の際に、外国税額控除という規定で二重課税の調整が行われます。しかしながら、課税の時期や国内所得と国外所得の割合による計算の関係で、100%二重課税が調整されるわけではありません。


租税条約が適用される場合の取扱い

先日、ドイツ人の方から、「二重課税を調整する独日租税条約に、不動産所得に関する規定で、"ドイツに存在する不動産はドイツ国において租税を課することができる"と書いてあるので、日本では課税されないのではないか?」という質問を受けました。たしかに、そう書いてありますし、租税条約が源泉地国と居住地国との二重課税の排除を目的とし、一般的には源泉地国における課税の免除又は軽減を規定する場合が多いです。しかしながら、不動産所得に関しては、原則としてその不動産所在地国(ドイツ)での通常の課税方式、すなわちドイツ国内法どおりの課税を認めることとしているものであって、不動産所在地国だけに課税権を認めているものではありません。


なお、配当や利子、使用料などは、租税条約の所与の手続きを事前にすれば、国内法よりも軽減された源泉所得税を適用させることもできます。ただし、これは源泉税控除の際に軽減された税率が適用されるということであって、あくまでも申告に際しては全部を課税所得に算入し、二重課税は外国税額控除で調整されることとなります。

在日大使館等勤務の外国人は所得税が免除

 外国政府の外交官として来日し、大使館や領事館に勤務する者の課税関係については、所得税法と外交関係に関するウィーン条約、領事関係に関する同条約が重層的に適用され、有利な方の課税方法によることとされています。そのため、給与をはじめとして個人的所得については、わが国では課税されないこととなっています。


 この非課税は、大使や書記官など外交官のみならず、事務及び技術職員や役務職員(受付、玄関番、料理人や掃除人等)にも適用され、外国人であって大使館等から受ける報酬であれば、租税が免除されます。


来日外国人の所得税課税

 日本の国籍を有しておらず、かつ、過去10年以内に国内に住所又は居所を有していた期間の合計が5年以下である個人は非永住者として、国内源泉所得に対して課税されます。

 

この非永住者の判定に当たって、過去10年以内に国内に住所又は居所を有していた期間の合計が5年を超える場合は、5年以内の日までの間は非永住者、その翌日以後は非永住者以外の居住者として取り扱われます。


 非永住者以外の居住者は、日本人と同様、全世界所得が所得税の課税対象とされます。


過去に外交官として国内に居住していた人の非永住者の判定

過去に大使館に勤務した人が退職し、日本の民間企業に再就職した場合には、居住者として日本の所得税の下での課税が適用されます。大使館等勤務で「外交」または「公用」の対象外公用パスポート保持者は「在留管理制度」の適用外なので、住居地の登録がなされません。住居地の登録がなされない→住所なし→国内に住所又は居所を有していた期間はゼロと考えることができるのでしょうか?


上述の外交官のいわゆる人的非課税の取扱いは、国内に居住していることを前提としており、我が国に住所又は居所を有しない者と解しているものではありません。


したがって、非永住者の判定に当たっては、外交官として国内に居住していた期間も含めて判定することとなります。


このことを誤解して期間算定を誤ると、確定申告はもちろん、「国外財産調査制度」の対象漏れともなりかねませんので、十分注意が必要です。

今年から適用されるOTC医薬品の控除

 今年度から適用される「スイッチOTC医薬品に関する医療費控除の特例」、いわゆるセルフメディケーション税制という言葉をもう目にした耳にした、という方が多いとは思います。市販されている中で「スイッチOTC医薬品」に該当する医薬品を年間1万2千円以上購入している場合、最大10万円までの範囲で所得控除が受けられる制度です。つまり、最大8万8千円所得控除が受けられる医療費控除のミニ版です。


医薬品は通常の医療費控除にも適用される

 今までも薬局やドラッグストアで市販されている薬の中で「治療や療養に必要なものであって、かつその病状に応じて一般的に支出される水準を著しく超えない部分の金額」であれば、医療費控除の対象にはなっていました。つまり、市販薬でも通常の医療費控除に該当するケースは多く存在します。

 医療費控除とセルフメディケーション税制は併用ができません。新設に伴って、「医療費控除で申告した場合」と、「特例を利用した場合」、どちらがお得かを判断しなければいけないパターンがあるので、注意が必要です。


①年間の医療費(医者にかかったお金)が9万円で、OTC医薬品が4万円だった場合

医療費控除:(9万+4)10万=3万円

医療費控除特例:4万-1.2万=28千円

この場合は通常の医療費控除がお得です。

②医療費が6万円で、OTC医薬品が7万円だった場合

医療費控除:(6万+7)10万=3万円

医療費控除特例:7万-1.2万=58千円

この場合は医療費控除の特例がお得です。


確定申告には添付書類が必須です

 セルフメディケーション税制は「健康の維持増進及び疾病の予防への取組として一定の取組を行う個人」が対象となっているので、確定申告時に年内に健康診断や予防接種等を受けて健康に留意している証明が必要です。会社主導の健診・個人で受診したもの、どちらでも問いませんので、今年受けた健診や予防接種の証明は取っておくように心がけておきましょう。

税の常識・世間の非常識


弁護士業をしている夫が税理士の妻に支払った税理士報酬が夫の必要経費として認められないという最高裁の判決が数年前にありました。いくら夫婦間といっても、妻も独立開業しているのであれば、支払った金額は夫の必要経費になるのではないか? そう考えるのが世間の常識でしょうが、所得税法には「生計を一にする配偶者その他の親族」への事業関連対価の支払は、必要経費にならない、との規定があるため、世間の常識を超える判決になっています

 一般的ケース

「妻所有の建物で夫が商売をしているような場合で、妻が家賃を受け取っても夫の経費にはならず、妻のその建物にかかる税金や償却費や借入利息や修繕費などは夫の経費となります」。これが税の常識です。


ただし、これは対価の支払を禁ずるものではなく、必要経費として計算しないということを言っているだけなので、対価の支払いは世間常識どおりにした方がよいと思われます。どうせ無視せざるを得ないのなら、対価の支払など面倒だからやめておこうと考えるのは得策ではありません。

消費税法は違うのです

財産の合法的移転ということだけではなく、消費税法上は、所得税法とは異なり、妻への家賃の支払等は課税仕入として税額計算上有効だということになっているからです。


つまり事業用の家賃ですから、消費税の課税対象です。支払った家賃には当然にも消費税が含まれると解釈されます。ですから支払った家賃の消費税は、夫の事業収入で受け取った消費税から差し引いて消費税を計算することができます。


妻が特に他に事業をしていなければ、当然にも妻に消費税の納税義務はありませんから、その効果は無視できません。

高額療養費限度額適用認定申請

 入院を伴うようなけがや病気の療養や度々の通院で一定額以上の医療費の自己負担をしなければならないような時に、事前に健康保険限度額適用認定証を申請しておくと病院の窓口では限度額までの支払いで済みます。


協会健保や健康保険組合、国保なら市区町村役場に申請しておくと保険者が所得区分を認定し「限度額適用認定証」が交付されます。その認定証と健康保険証を医療機関に提示します。これが無いと高額医療費の限度額を超えた費用も一時的に自己負担をしておかなくてはなりません。働けない時に自己負担の医療費が増えるのは大変な事もあるでしょう。そのような事態をカバーするものです。


自己負担額は限度額まで

 この認定証は入院だけでなく通院でも利用できます。一度申請しておくと申請を受け付けた日の属する月の1日から最長で1年間が有効期間となります。


 この認定証を使うと所得区分に応じて自己負担限度額が決まります。自己負担限度額は1日から月末の1ヶ月毎に判断され医療機関毎、入院、外来、保険薬局等各々毎の取り扱いとなります。


高額療養費の自己負担額

高額療養費は1ヶ月の間の医療費の自己負担額の上限が決められています。限度額区分は下記のようになっています。

 

区分ア 標準報酬月額83万円以上

252,600+(総医療費―842,000)×1

区分イ 標準報酬月額53万円から79万円 167,400+(総医療費-558,000円)×1

区分ウ 標準報酬月額28万円から50万円 80,100+(総医療費―267,000円)×1%

区分エ 標準報酬月額26万円以下 57,600

区分オ 被保険者の市区町村民税が非課税35,400


診療を受けた日の1年に3ヶ月以上の高額療養費の支給を受けていた時は4ヶ月目から「多数該当」となり、さらに支払い限度額が軽減されます。

少額短期保険(ミニ保険)会社とは

生保会社は金融庁長官の免許業者ですが、少額短期保険会社は財務局への登録制です。財務局登録業者のリストを見ていると、損保会社のほか、多くの有名な会社の名を冠した会社名が名を連ねています。

 10年前、保険業法改正に伴い、「少額短期保険」(ミニ保険)と呼ばれる保険商品が登場しました。ミニ保険は、少額短期保険会社が扱う保険商品で、少額短期保険会社は、金融庁財務局に現在、87事業者が登録されています。

ミニ保険のミニの内容

 ミニ保険の保険期間は1年~2年以内で、保障性商品の引受けのみを行う事業とされ、死亡保険、傷害疾病医療保険、重度障害保険、傷害死亡保険、損害保険など通常想定される保険のほか、低発生率保険と分類されるアイデア保険と言えるものを取り扱うとされています。


 ミニ保険の保険金額は少額に限定されており、低発生率保険の保険金限度額は1千万円、それ以外の各保険の保険金額にはそれぞれ保険限度額があり、その各加入保険の合計額として1千万円が上限とされています。


ミニ保険の生命保険料の生保控除

 ミニ保険会社は、生命保険も取り扱えることとなっていますが、ミニ保険会社との契約による生命保険料は、所得税法の生命保険料控除の対象とはならないので注意が必要です。


 所得税法上、生命保険料控除の対象となるのは、保険業法2条3項の生命保険会社又は同条8項の外国生命保険会社等との保険契約であることとされているからです。


 少額短期保険会社は、保険業法2条1718項で規定されており、保険業法上、生命保険会社とは別の保険業として区分されているので、たとえ死亡保障のために交わした生命保険契約であっても、少額短期保険会社との保険契約は、所得税法の生命保険料控除の対象とはならないのです。


タックスアンサーでは

 国税庁のタックスアンサーでは、ミニ保険会社には触れずに、外国で契約した保険契約、保険期間5年未満の一般・介護保険、これらは生保控除の対象にならないと案内しています。


 なお、ミニ保険の生命保険金も相続税法での扱いは同じです。

事業的規模の不動産所得

 不動産貸付けでの事業的規模の判定には、5棟10室基準があります。不動産所得は、その不動産貸付けが事業的規模かどうかによって、所得金額の計算上の取扱いが異なります。この基準を満たすと地方税の事業税の対象になるとともに、所得税では、賃貸用固定資産の取壊し除却などの資産損失、賃貸料等の回収不能による貸倒損失、事業専従者給与(事業専従者控除)、65万円の青色申告特別控除などの必要経費算入が認められます。


 5棟10室基準は形式的な基準なので、所得税では、実質的に事業と認められる実態があるか否かの社会通念上の判断に適えばよい、とされているので、形式基準未満でも事業的規模とする余地があります。


不動産所得以外での事業的規模

 他方不動産所得でない場合は、事業による所得は事業所得、業務(事業的規模以外)による所得は雑所得と分類されており、この事業所得か雑所得かによって、事業専従者給与(事業専従者控除)や青色申告特別控除などの必要経費算入、赤字の損益通算、損益通算後の青色欠損金の3年間繰越などの適用の有無が生じます。


 事業所得か雑所得かの判定は、サラリーマンの副業での赤字の損益通算の場面で是非を問われることが多そうですが、サラリーマンの副業も、退職して給与所得者でなくなり、年金生活者になってからも引き続き営むものについては、最早副業ではないので、判定のハードルは低くなります。


年金所得者の事業所得

損益通算に関しては、年金所得との通算は雑所得内でも出来ることなので、事業所得か雑所得かの区別に意味はありませんが、特に事業的規模に至らない不動産所得がある人の場合は、事業所得が赤字でも不動産所得から65万円の青色申告控除が出来るので、相変わらず大きな意味があります。


 日経新聞に、「働いて年金満額もらう法」という見出しで、定年延長や再雇用ではなく、従来の勤務先と個人事業主として業務委託契約を結べば年金減額の在職老齢年金制度の適用を免れられる、とありました。この場合には、消費税をどうするというテーマにもなります。事業をめぐる判定のみならず、各人の処世にも関わる選択肢です。

103万円の壁とは

 一般的に主婦の方がパートに働きに出ると収入額を意識する事が多いのが103万円の壁と言われるものでしょう。給与収入が103万円を超えると夫の収入から配偶者控除38万円が控除されなくなり課税になるからです。しかし103万円を超えて141万円までは配偶者特別控除があるので増える所得税は年5万から10万円と言うところです。103万円の壁と言うのは課税が始まる地点と言えます。この103万円超は平成301月より150万円超に変更されることになっています。配偶者特別控除も201万円までになりますので、課税され始める地点が150万円に変更される事になります。


 企業で扶養手当、家族手当等の名称の賃金で出されている妻の扶養手当支給要件が妻の収入は103万円以下となっている場合、妻が就労制限をかけてしまう事も考えられます。政府や経営者団体はこのような場合は基準を検討するように求めています。


パートの社会保険加入① 106万円の壁

 昨年の10月に従業員500人超の企業に勤める方に社会保険の加入が適用拡大されました。新たに加入対象者になる方は「週20時間以上勤務、月額88,000円以上」となっています。年間でみると1,056,000円となり「106万円の壁」等と呼ばれています。この対象は従業員500人超の企業ですから中小企業の多くは対象外です。一般的には「週の所定労働時間」か「月の所定労働日数」のいずれかが常用労働者の4分の3以上の勤務で加入対象となります。


 平成294月から500人以下の事業所でも労使合意がありパートタイマーが適用条件に合えば加入できます。


パートの社会保険加入② 130万円の壁

 年収130万円以上になると夫の健康保険の被扶養者から外れます。妻の勤め先で社会保険の加入要件に合えば加入するか、又は自身で国民健保、国民年金に加入する事になり、保険料負担が増加します。国民年金でも年間20万円位かかります。こちらの方が所得税の150万円の壁より意識せざるを得ない壁と言えるかもしれません。

高額所得者ほど所得税負担率は低い?

「高額所得者ほど所得税負担率が低い」という話を聞いたことはありませんか? 誰がそのようなことを言ったのかというと、意外にも財務省です。平成24年の「所得税の税率構造の見直し」の資料の中で指摘しています。この資料では平成20年の実態調査から所得が100億円の方が1億円より所得税負担率(所得税/合計所得金額)が10%以上も低いというのです。日本の所得税は超過累進税率を採用しているので、そのようなことはないはず...と思われるでしょう。2月公表の直近の調査(平成27年分)の数字でそのカラクリを見てみましょう。


申告納税者の所得税負担率(平成27年分)

 この調査では約87%の方は合計所得金額が1,000万円以下という結果となっています。600万~1,000万円の方の所得税負担率は次のとおりになります。


合計所得金額

所得税負担率

600万~700万円

8.0

700万~800万円

9.3

800万~1,000万円

10.9

 

つづきまして、1,000万円から1億円までの所得の方は約12%いらっしゃるとのことです。こちらの所得税負担率と株式譲渡所得の占める割合は次のとおりになります。


合計所得金額(円)

所得税負担率

株式譲渡

1,000万~1,200

12.9

1.9

1,200万~1,500

15.4

2.1

1,500万~2,000

18.4

2.1

2,000万~3,000

22.4

2.8

3,000万~5,000

26.3

3.7

5,000万~1

28.8

6.1


1億円を超えると株式譲渡益が莫大!

 ここまでは所得増に伴い、所得税負担率も増加していますが、1億超の約0.3%の方々はどうなのか。なんと減ってきます。

合計所得金額(円)

所得税負担率

株式譲渡

1億~2

28.9

13.4

2億~5

26.6

27.0

5億~10

23.8

45.2

10億~20

22.7

59.7

20億~50

19.8

77.5

50億~100

17.9

91.2

100億超

25.6

63.5

 

要は株式等の保有が超金持ちに偏り、分離課税となっている金融所得が軽課されているため起こる現象ということなのです。

株式投資信託(追加型)の課税実務においては、「個別元本」と「取得価額」の二つの数字が出てきます。


個別元本とは

 個別元本は、投資信託を購入した時の時価で、それは「購入価額」のことです。株式であれば「株価」に相当するものですが、投資信託の場合は「基準価額」となります。


具体的には、ファンドに組み入れられた株式や債券などの資産の時価総額を受益権口数で割った一口当たりの純資産価額のことです。通常、投資信託は設定時点の基準価額を1万円として販売しています。


取得価額とは

 一方、取得価額は、個別元本に販売手数料(税込)を加えたものです。

 例えば、個別元本が9000円で販売手数料3.24%の場合、取得価額は9000円+291円で9291円となります。


 それでは、この二つの金額が課税実務でどのような違いを生むのかを整理してみます。


特別分配金では個別元本を使用

 特別分配金の計算をする場合には、個別元本を使用します。特別分配金は、分配金を支払った後の基準価額が個別元本を下回る場合、その下回った額の部分を指します。


 先の例では、個別元本9000円、分配金支払い後の基準価額が8800円、分配金が300円とすれば、特別分配金は200円、普通分配金は100円となります。この普通分配金は、配当所得として課税の対象になりますが、特別分配金は、「元本の払い戻し」に相当しますので課税対象外です。


特別分配金による修正

 しかし、特別分配金が支払われると、個別元本と取得価額は特別分配金の金額だけ修正されます。


 先の例では、個別元本は8800円、取得価額は9091円となります。


譲渡損益では取得価額を使用

 投資信託を売却して譲渡損益を確定する際には、取得価額を使用します。

先の例で、ファンドの運用が良好で譲渡時には基準価額が10500円になっていれば、譲渡益は10500円-9091円で1409円となります。


 なお、特定口座では、これらの計算結果を取引報告書に掲載してくれていますので、自身で計算することはありません。

事件(裁判で争われた)の概要

 馬券を自動的に購入できるソフトを使用してインターネットを介して長期間にわたり多数回かつ頻繁に網羅的な購入をして当たり馬券の払戻金を得ることにより多額の利益を上げていた被告人が、所得区分を一時所得ではなく、雑所得とし、その外れ馬券の購入代金が所得税法上の必要経費に当たるか否かという所得税法解釈の裁判です。


一時所得vs雑所得

(1)所得の区分(論点を下線で示します)

 所得税法基本通達34-1(2)で、一時所得の例示として競馬の馬券の払戻金、競輪の車券の払戻金等(営利を目的とする継続的行為から生じたものを除く。)」とありました。※判決が出てから(注)として本テーマにかかわる所得区分が追記されていますが、裁判前(注)はありませんでした。


(2)外れ馬券が他のレースの必要経費か?

 当たり馬券の購入代金費用だけでなく、外れ馬券を含む全ての馬券の購入費用が、当たり馬券の払戻金という収入に対応する必要経費か否かが論点でした。


馬券購入ソフトの提供者側からの意見

本件は、平成27310日に最高裁により、「一時所得であり、外れ馬券を含む全ての馬券の購入費用が必要経費となる」とされました。納税者側の税法解釈は、学者の方々の評釈をご参照ください。


かつて馬券を自動的に購入できるソフトを開発・販売していた会社を顧客にしていた先生に聞くと、事業の内容からして、当然雑所得と考えていたので、裁判が起こされ、第一審で納税者が負けた時は"なぜこの解釈"との感想を持っていたそうです。


<理由>①馬券購入ソフトは、様々な過去のデータにより馬券の購入パターンを考案するものであり、競馬新聞の予想や当日の馬の状態は一切考慮しない、②その日のレースは勝てばそこで終了が原則である、③競馬レースを見ることなく着順の結果のみが興味の対象であり、位置づけは財テクであった等々、が理由であり、「営利を目的として継続的に行われている」ものとして雑所得になると考えていたとのことです。


実際の申告は会計事務所にご相談ください

本判決は、「ソフトを使いインターネット経由で長期・多数回・頻繁に中央競馬会のPATにて購入」等が前提です。条件が違う場合には、課税区分や計算方法も変わってきます。実際の申告は、会計事務所にご相談ください。

介護サービス受給者500万人はもうすぐ?

 介護保険制度では、「要介護状態」や「要支援状態」になった場合には介護サービスを受けることができます。


要介護状態

寝たきりや痴呆等で常時介護を必要とする状態

要支援状態

家事や身支度等の日常生活に支援が必要になった状態


平成2811月分における「介護保険事業状況報告(暫定)」では、居宅サービス受給者は約393万人、施設サービス受給者は約93万人に上ります。


最近は確定申告の相談で、「要介護認定で障害者控除を受けることができるか?」という質問を受けるのは定番となっています。


要介護認定と障害者控除

 結論から申し上げますと、残念ながら介護保険法の要介護認定だけでは、障害者控除の対象とはなりません。


これは所得税の規定で障害者控除の対象となる者が、事理弁識能力がない者や身体障害者手帳の交付を受けた者などに限定されており、要介護認定者について、直接の言及がないためです。


もともと、障害者に該当するかどうかを実質的に判定することは専門医でなければ困難です。そのため、所得税の規定では、身体障害者手帳への記載の有無等によりできるだけ形式基準により判定することができるように配慮されています。


 とはいえ、明らかに身体障害者手帳に記載される程度の障害があると認められる方もいらっしゃいます。そこで、介護保険制度の要介護認定者のうち、精神又は身体に障害のある65歳以上の者で、障害の程度が知的障害者又は身体障害者に準ずるものとして市町村長や社会福祉事務所長に障害者として認定を受けた場合には、障害者控除の対象となることとされています。


市町村等により障害者控除の遡求認定も

 この場合、市町村長や社会福祉事務所長が交付した「障害者控除対象認定書」に遡求して認定する旨の記載がある場合には、その認定の年分から障害者となることになります。もし、遡求認定期間に障害者控除を行っていない場合には、過去5年間について期限後申告・更正の請求を行うことができます。

公社債投資信託とは、証券投資信託の1つで、その信託財産を国債、地方債、社債など公社債(債券)に対する投資として運用し、株式、投資口、出資、優先出資等に対する投資として運用しない投資信託です。


そして、その大部分は、上場又は公募型の公社債投資信託です。


上場・公募公社債投資信託の譲渡

 平成271231日以前は、当該投資信託を譲渡した場合に生じた譲渡損益は、所得税及び住民税は非課税でした。


 しかし、平成2811日以後においては、当該譲渡損益は、上場株式等に係る譲渡所得等として課税の対象になりました。 


上場・公募公社債投信の償還・解約

 当該投資信託の終了や解約に際して、償還金、解約金が支払われます。

 平成271231日以前は、償還金又は解約金が当該投資信託の元本を超える場合、その超える部分の金額、すなわち償還差益又は解約差益は収益分配金となり、利子所得になっていました。


 また、償還、解約の場合に生じた元本と取得価額の差額(差損・差益)については、株式投資信託の場合と異なり、差益は非課税、差損は生じなかったものとみなされていました。


 しかし、平成2811日以後においては、上場及び公募公社債投資信託の償還・解約があった場合には、当該金額の全部が上場株式等に係る譲渡所得等の収入金額とみなされることになりました。


 これにより、昨年までのように、個別元本と取得価額の違いをことさら意識する必要はなくなりました。


損益通算及び繰越控除

 もちろん、当該投資信託の譲渡による譲渡損、当該投資信託の終了に伴う償還損、解約に伴う解約損が生じた場合には、上場株式等の配当所得及び特定公社債等の利子等(配当等)との損益通算、さらには、一定の要件のもと繰越控除の適用もあります。


 ちなみに、平成2811日以後、上場・公募公社債投資信託は、証券会社等の特定口座内で管理されるようになり、その口座内での通算が可能となりました。


 なお、平成2811日以後は、上場・公募公社債投資信託の収益分配金は、上場株式等に係る配当所得等として申告分離課税の対象となりました。

公社債投資信託とは、証券投資信託の1つで、その信託財産を国債、地方債、社債など公社債(債券)に対する投資として運用し、株式、投資口、出資、優先出資等に対する投資として運用しない投資信託です。


そして、その大部分は、上場又は公募型の公社債投資信託です。


上場・公募公社債投資信託の譲渡

 平成271231日以前は、当該投資信託を譲渡した場合に生じた譲渡損益は、所得税及び住民税は非課税でした。


 しかし、平成2811日以後においては、当該譲渡損益は、上場株式等に係る譲渡所得等として課税の対象になりました。

 

上場・公募公社債投信の償還・解約

 当該投資信託の終了や解約に際して、償還金、解約金が支払われます。

 平成271231日以前は、償還金又は解約金が当該投資信託の元本を超える場合、その超える部分の金額、すなわち償還差益又は解約差益は収益分配金となり、利子所得になっていました。


 また、償還、解約の場合に生じた元本と取得価額の差額(差損・差益)については、株式投資信託の場合と異なり、差益は非課税、差損は生じなかったものとみなされていました。


 しかし、平成2811日以後においては、上場及び公募公社債投資信託の償還・解約があった場合には、当該金額の全部が上場株式等に係る譲渡所得等の収入金額とみなされることになりました。


 これにより、昨年までのように、個別元本と取得価額の違いをことさら意識する必要はなくなりました。


損益通算及び繰越控除

 もちろん、当該投資信託の譲渡による譲渡損、当該投資信託の終了に伴う償還損、解約に伴う解約損が生じた場合には、上場株式等の配当所得及び特定公社債等の利子等(配当等)との損益通算、さらには、一定の要件のもと繰越控除の適用もあります。


 ちなみに、平成2811日以後、上場・公募公社債投資信託は、証券会社等の特定口座内で管理されるようになり、その口座内での通算が可能となりました。


 なお、平成2811日以後は、上場・公募公社債投資信託の収益分配金は、上場株式等に係る配当所得等として申告分離課税の対象となりました。

「法人成り」(会社設立)年分の確定申告

 個人事業者の方が「法人成り」(会社設立)をした年分の確定申告は、通常年分と異なり、いろいろと厄介です。基本的には次のような所得を申告することになります。


①法人成り直前までの事業所得

②会社からの給与所得

③設立した法人に譲渡した資産の譲渡所得

 ③で個人の不動産を法人に譲渡すると多額の譲渡所得が生ずる場合もあるため、不動産を個人名義とし、法人と個人との間で不動産賃貸契約を締結するケースも多くみられます。この場合、「法人成り」の年分から、「不動産所得」が生ずることになります。


また、会社から配当があれば「配当所得」が発生します。


個人事業廃止年分の届出・減額承認申請

 所得の種類が増えるということに加えて、個人事業の廃止年分の届出や特殊な処理・手続きが生じます。


(手続1)個人事業廃止に伴う届出

 事業を廃止した場合には、原則的には「個人事業の廃業届出書」を廃止の日から1月以内に納税地の所轄税務署長に提出することになります。「青色申告の取りやめ届出書」や「給与支払事務所等の廃止届出」等の提出も必要となります(青色申告の効力は廃止年分の翌年に失われます)。


(手続2)予定納税の減額承認申請

 上記の廃業届出書の提出をしただけでは、前年の事業所得の金額に基づいた予定納税の通知が行われてしまいます。そのため、廃止時期にもよりますが、「減額承認申請」の手続きを行っておいた方がよいでしょう。


個人事業廃止年分の事業税の見込控除

 個人事業者の皆さんは、個人事業税は、ご自身が申告した所得税の確定申告データが都道府県税事務所にわたり、賦課決定された通知額を納付していたと思います。


個人事業の廃止年度の事業税も同様に確定申告後に税額が通知されることになりますが、これでは個人事業の必要経費に算入することができません。そのため、廃止年度の事業税は通知を待たず、「見込額」を必要経費に算入することができます。この場合の事業税計算の事業主控除290万円は月数按分することになります。


また、確定申告書Bの第二表「住民税・事業税に関する事項」の「前年中の開(廃)業」欄の「廃業」を○で囲み、その月日を記入します。

平成28年分の特定口座の年間取引報告書の記載欄には、「上記以外のもの」として「⑩公社債~⑭国外公社債等又は国外投資信託等」が追加掲載されています。


 これは、平成28年分から特定公社債等の利子等が上場株式等の配当等として、特定口座に組入れが可能となり、当該口座内で上場株式等の譲渡損と損益通算が可能となったことによるものです。


取引報告書の記載に違和感

 株式等を購入しただけで、実感として株式等を譲渡していない、との思いにもかかわらず、報告書の上場分の「①譲渡の対価の額(収入金額)」の欄に株式等を購入した額が記載されており、そして、同額が「②取得費及び譲渡に要した費用の額等」の欄にも記載されています。


 では、何故このように記載されるようになったのか、ですが、特定口座を開設している人は、一般的に、株式等を購入する際には、特定口座内に預けてあるMRF(マネ―・リザーブ・ファンド)を売却等して購入します。MRFは公社債投信で、この売却等の収入金額は、平成28年分から「譲渡収入金額とみなされる」ことになったことが理由のようです。


 同額の記載ですから、所得の発生はありませんので、所得税、住民税、さらには、国民健康保険料、介護保険料にも影響はありません。


高齢者の医療費負担に影響も

 しかし、収入金額によっては、高齢者(後期高齢者も含む)の医療費負担、すなわち、1割負担か現役並みの3割負担になるかの問題です。つまり、高齢者でも一定の要件を充足すれば、ケースバイ・ケースですが、530万円を超える収入を基準として、3割負担となる可能性もあります。


 この収入基準には、上場株式等の収入金額もその範囲に含まれます。


所得税と住民税それぞれ異なる課税方式

 このようなことを危惧してかどうかわかりませんが、平成29年度の税制改正において、「上場株式等の配当等に関しては、住民税と所得税と異なる課税方式が可能であることを明確にする」、といった内容が記載されています


 現行地方税法では、所得税の申告前に住民税で異なる申告をすれば住民税の申告が優先される、としています。所得税は「総合課税」、住民税は「申告不要」と、いろんなバリエーションがあるかと思います。

電子申告が普及した時期

 申告書類を郵送せず、インターネットから申告するe-Taxも、今や認知度が高くなり「ああ、聞いた事あるね」という方が多くなったのではないでしょうか。


 歴史(というほど古くはありませんが)を紐解くと、国税庁が出している統計情報によれば、平成20年度の所得税申告のe-Tax利用率は31.1%。第三者作成の添付書類の送付不要など、税理士事務所や個人で申告する方の手間を省く措置の他、平成19年・20年分のみ「所得税の確定申告をe-Taxですると5,000円税額控除」という措置法など、様々な方策が打ち出され、前年対比で利用件数が168.9%を記録しました。その後利用率は徐々に拡大。平成27年度の申告では、e-Tax利用率は52.1%まで拡大しています。

 

今回はマイナンバーカードで手間いらず?

 郵送で来るマイナンバー通知カード(紙の方)から手続きをして、プラスチックのマイナンバーカードを入手していれば、ICカードリーダー経由でマイナンバーカードにて、電子申告が行えるようになりました。


 過去のキャンペーン中は、住民基本台帳カードを入手し、電子証明書発行申請を市区町村の窓口で行い、電子証明書を発行してもらう手続きが必要でした。


台帳入手と電子証明書の入手にそれぞれ500円程度の手数料が取られていましたが、マイナンバーカードの場合は、交付手続きの際に一緒に電子証明書が発行されるようになっているうえに、マイナンバーが国策故か、手数料が全くかかりません。

 

周辺機器も進化している

 もちろん、ICカードリーダー機能の付いている読み取り機が無ければ、マイナンバーカードに登録されている情報は読み出せないので、ご自宅等で申告したい場合にはカードリーダーが必要になります。

 しかし近年は「スマートフォンにリーダーライタモードが付いているもの」が登場し、ICカードリーダーの代わりにパソコンに接続して公的個人認証サービスを利用することが可能になりました。

 平成292月初頭の段階では、シャープの「AQUOS」シリーズの4機種、富士通の「arrows」の2機種のみとなっていますが、マイナンバーや電子認証が普及すれば、この周辺機器も充実するかもしれません。

最近このセリフが耳に残りませんか?

 最近のCMで「セルフメディケーション」という言葉をよく耳にしませんか。201711日から、特定の医薬品購入に対する新しい税制「セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)」が始まっています。


※セルフメディケーションは、世界保健機関(WHO)において、「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」と定義されています。


セルフメディケーション税制の概要

この制度は、きちんと健康診断などを受けている人が、一部の市販薬を購入した際に所得控除を受けられるようにしたものです。具体的には、「健康の維持増進及び疾病の予防への取組として一定の取組を行う個人」として、定期健康診断などを受けている人が、市販薬(要指導医薬品および一般用医薬品)のうち、医療用から転用された特定成分を含む医薬品を年間12000円超購入すれば、12000円を超えた部分の金額(上限金額:88000円)につき所得控除を受けられます。


注意すべき点

(1)健康の維持増進及び疾病の予防への一定の取組とは、特定健康診査、予防接種、定期健康診断、健康診査、がん検診を言います。会社の検診も含まれます。


(2) 対象となる医薬品は、医療用から転用された医薬品:スイッチOTC医薬品と言われるものです。具体的定義がありますが、「共通認識マーク」を目印にしましょう。 レシート上では対象商品の横に★印(★以外の記号の場合もあります)が記載されたり、記号以外の方法で示されたりする場合もありますが、対象商品を明確に区分できるようになっています。

※OTC医薬品(一般用医薬品):薬局・薬店・ドラッグストアなどで販売されている医薬品。


(3)本特例の適用を受ける場合には、現行の医療費控除を受けることができなくなります。どちらかを選ぶことになります。


(4)この制度は年末調整では適用されません。自分で確定申告が必要です。


(5)レシートはマメに保存しましょう!

小口でもなれる!競走馬の「一口馬主」

 競走馬の馬主(うまぬし)といえば、昔からお金持ちのステータスですが、数十万円からの小口の出資で間接保有ができる「一口馬主」という制度があります。


 この制度は「愛馬会法人」「クラブ法人」という2つの法人と「匿名組合契約」を用いて組成されています。


一口馬主

→愛馬会法人

一口馬主が愛馬会法人に出資(匿名組合契約)。その出資を基に愛馬会法人が競走馬取得。

愛馬会法人

→クラブ法人

愛馬会法人の競走馬をクラブ法人に現物出資(匿名組合契約)。クラブ法人が法律上の馬主資格を有する。

 

クラブ法人は競走馬をレースに出走させ、獲得した賞金を「JRA→クラブ法人→愛馬会法人→一口馬主」と順次分配していきますが、各段階で源泉徴収が行われます。


JRA

→クラブ(匿組)

(賞金-50万円)×10.21%を源泉徴収

クラブ(匿組)

→愛馬会(匿組)

匿名組合契約等に基づく利益分配金×20.42%の源泉

愛馬会(匿組)

→一口馬主

匿名組合契約等に基づく利益分配金×20.42%の源泉

 

なんでこのような形態になったのか?

 この制度は、匿名組合というパススルー事業体を用いた投資スキームとはなっていますが、もともと節税目的で作った仕組みという訳ではなさそうです。


1971年、競馬法改正により名義貸し禁止が明文化され、共同馬クラブが解散の危機に陥りました。そのクラブの一つが存続のため、商法の匿名組合を使った運営手法を考案し、他のクラブもそれに続いたということのようです(このような経緯からか、十数年前までは業界独特の源泉徴収が行われていたようです)。


20万円超の場合には「雑所得」で確定申告

「一口馬主」が受取る匿名組合の利益分配金は所得税法上、「雑所得」に該当します。この場合、給与所得者は、他の給与・退職所得以外の所得が20万円を超えるときには、確定申告が必要となります。


収入金額(分配額のうち利益部分)から会費など必要経費を控除した金額が雑所得の金額となります。源泉徴収額は、愛馬会から送られてきた「匿名組合契約等の利益の分配の支払調書」を確認して下さい。

海面養殖魚の主役は「ブリ類」「マダイ」

 魚が美味しい季節となりました。アナゴ、イシダイ、シマアジ、ヒラメ、ブリやタコなどが舌を愉しませてくれます。


 天然物は美味とされていますが、養殖物もよく出回っています。少し前の資料(24農水省)ですが、ブリ類・マダイの天然・養殖の割合は次のとおりとなっています。


 

生産量

生産額(価格)

ブリ類

養殖61%・天然39

養殖81%・天然19

マダイ

養殖79%・天然21

養殖80%・天然20


この2種類は、日本における魚の養殖の主役です。海面養殖業の収穫量(27農水省)を見ると、魚類養殖24.5tのうち約8割がブリ類(13.9t)とマダイ(6.4t)で占められています。


一方、経営面では、これらの養殖は収支ともに大規模となり、漁労所得の変動が大きく、不安定な傾向があるようです。


所得税・平均課税の対象となる「変動所得」

 所得税は超過累進税率(高所得部分の所得について高税率)を採用しているため、収入の変動が大きい業種は、収入が少ない年は税額が少なくても、「大当たり」の年は高率の税率が課せられるため、年々安定した収入がある人と比べると税負担が高くなってしまうことがあります。これを是正する措置として「平均課税制度」が設けられています。この制度の対象となる「変動所得」に、一定の養殖業が列挙されています。


①漁獲やのりの採取による所得

②ハマチ、マダイ、ヒラメ、カキ、ウナギ、ホタテ貝、真珠、真珠貝による養殖による所得

③印税や原稿料、作曲料による所得

④著作権の使用料に係る所得


条文では「ハマチ」と記されてますが...

 これを見ると「ハマチ」とは書いてありますが、「ブリ」とは書かれていませんね。


ご存じのとおり、「ブリ」は出世魚で成長するに従って呼び方が変わります。


関西ですと40㎝ぐらいまでのサイズが「ハマチ」、80cmを超えると「ブリ」と呼ばれます。養殖業では飼料効率の面から大きくなりすぎてから出荷するとペイできないため、養殖ブリの多くが「ハマチ」サイズで出荷されます(そのため、「ハマチ養殖」とも呼ばれます)。魚類学上は同じ魚ですので、国税では、ブリ類の養殖は「変動所得」として取り扱われております。

公社債等の区分

 平成2811日以後における個人の公社債等の利子所得は、「特定公社債等の利子所得」と「一般公社債等の利子所得」に区分され、それぞれ税務上の取扱が変わりました。


 前者は、現行の上場株式等に係る配当所得等の中に包含され、「上場株式等に係る配当等に係る利子所得及び配当所得」となり、源泉徴収が行われたのち申告分離課税の対象となっています。


 一方、後者については、同族会社が発行した社債の利子で同族株主等が支払を受けるものは総合課税となりましたが、それ以外は原則、現行の源泉分離課税がそのまま存続しています。

 

特定公社債等の利子所得とは 

ちなみに、特定公社債等の利子所得とは、①特定公社債(国債、地方債、上場公社債、公募公社債その他の特定の公社債)の利子、②上場公社債投資信託及び公募公社債投資信託等の収益の分配金等からなっています。


個人投資家が運用対象とする大部分は、これらに属していると言っても過言ではありません。


また、一般公社債等の利子所得とは、特定公社債等の利子所得以外の利子所得です。

配当控除の適用はない

 特定公社債等の利子所得は、上場株式等の配当所得等に包含されたからといっても、申告不要か申告分離課税の選択のみで、上場株式等の配当所得と違って総合課税の選択は認められていません。したがって、配当控除の適用はありません。


 というのも、特定公社債等の所得の源泉は、原則、利子ですので当然の規定とも言えます。


 なお、確定申告する場合には、申告分離課税の対象となる上場株式等に係る配当所得と合算して所得金額を計算することになります。


利子所得の損益通算と源泉税

 特定公社債等の利子所得は、特定の譲渡によって生じた上場株式等(特定公社債等も含む)の譲渡損失との損益通算(3年間の繰越控除も可)が認められたことから、申告分離課税を選択することで、場合によっては源泉税の還付を受けることもできます。


 なお、特定公社債等の利子所得についても、一定の手続を要件として、特定口座の源泉徴収選択口座に受入れができ、当該口座内での損益通算が行われます。

利子所得も申告可能に

公社債等の利子については、昨年までは特定の国外債を除き、支払時に「所得税及び復興税15.315%・住民税5%」による源泉徴収が行われ、この源泉徴収によって納税が完了でした(源泉分離課税)。


しかし、平成2811日以後、特定公社債等の利子所得については、申告分離課税による確定申告を選択することができるようになりました。


 また、同族会社が発行した社債で、その同族株主等が受領するものの利子については、支払時に「所得税及び復興税15.315%・住民税なし」による源泉徴収が行われたのち、当該利子所得は総合課税の対象となり確定申告を要することになりました。


特定公社債等の利子とは

ちなみに、特定公社債等の利子は、

①特定公社債(国債、地方債、外国の国債及び地方債、上場公社債、公募公社債その他の特定の公社債)の利子、②上場公社債投資信託の収益の分配金及び公募公社債投資信託の収益の分配金等からなっています。個人投資家の運用対象の大部分がこれに該当します。


 一方、一般公社債等の利子とは、特定公社債等の利子以外の利子です。


利子割と配当割

 住民税においては、昨年まで、利子については「利子割」、そして、配当(特定配当等)については「配当割」、という名称で特別徴収(源泉徴収)をしていました。 


 しかし、平成2811日以後における特定公社債等の利子に対する住民税5%は、利子割ではなく、配当所得に対する住民税5%と同様に、「配当割」と定義されました。


 理由は、特定公社債等の利子が上場株式等の配当等に包含され、結果、申告分離課税が選択できるようになったことによるものと思われます。


申告分離による源泉税の取扱い

 平成2811日以後は、特定公社債等の利子所得と特定の譲渡により生じた上場株式等(特定公社債等も含む)の譲渡損失との損益通算が可能となったことから、申告分離課税を選択し確定申告をすることで、場合によっては源泉徴収された税金(配当割含む)を還付することもできます。


 なお、特定公社債等の利子等についても、特定口座の源泉徴収選択口座に受入れができ、その口座内での通算が可能です。

新たに個人型に加入できる人

 平成291月より個人型確定拠出年金(個人型DC)に加入できる人の範囲が広がりました。今まで個人型DCは企業年金の無い会社員と自営業者等が対象でしたが、新たに確定給付年金の制度がある企業の会社員、公務員、専業主婦も加入できるようになりました。


 個人型DCとは「老後資金を積み立てながら現在の税金を軽減する」制度です。愛称もiDeCo(イデコ)と名付けられています。


掛け金と所得控除

 掛け金は月額5千円からで全額所得控除、所得税や住民税の計算から除外されます。掛け金の上限額が各々の立場で異なります。例えば企業年金の無い会社員の上限額は月23,000円、年間276,000円です。この場合、所得税、住民税が20%(復興税除く)として、この掛け金額にかかる分の20%、55,200円が節税となり年末調整等で戻ります。企業年金のある会社員と公務員の上限額は年144,000円、専業主婦は276,000円。専業主婦は夫が保険料負担をしていれば夫側で所得控除ができます。自営業者は年816,000円(小規模共済等他の所得控除の制度の掛け金と合わせた額)です。


運用方法

 確定拠出年金は金融商品を運用するので対象は預貯金、投資信託、保険等の金融商品を選びます。運用益は非課税ですが、場合によっては損失が生じる事がないとは言えません。運用コストもあるので「個人型確定拠出年金ナビ」で調べてみましょう。預貯金ならリスクは少ないものの利回りは低く、期待利回りの高い商品もいろいろで選択はなかなか難しいものです。長い目で考えることが必要でしょう。


口座を開くと金融機関によって違いますが、加入時の手数料3千円程度と管理費が年間1千円から7千円位かかります。


受給の時

受給は原則満60歳からで原則中途引き出しはできません。受給時は一時金、年金、両方の併用が選択できます。一時金であれば退職所得控除の対象です。企業の退職金支給時と重なると控除枠を超えてしまうことがあるので注意が必要です。年金受給の場合も公的年金控除の範囲を超えると課税されます。一般的には一時金の方が節税効果は大きいと言われています。

新たに個人型に加入できる人

 平成291月より個人型確定拠出年金(個人型DC)に加入できる人の範囲が広がりました。今まで個人型DCは企業年金の無い会社員と自営業者等が対象でしたが、新たに確定給付年金の制度がある企業の会社員、公務員、専業主婦も加入できるようになりました。


 個人型DCとは「老後資金を積み立てながら現在の税金を軽減する」制度です。愛称もiDeCo(イデコ)と名付けられています。


掛け金と所得控除

 掛け金は月額5千円からで全額所得控除、所得税や住民税の計算から除外されます。掛け金の上限額が各々の立場で異なります。例えば企業年金の無い会社員の上限額は月23,000円、年間276,000円です。この場合、所得税、住民税が20%(復興税除く)として、この掛け金額にかかる分の20%、55,200円が節税となり年末調整等で戻ります。企業年金のある会社員と公務員の上限額は年144,000円、専業主婦は276,000円。専業主婦は夫が保険料負担をしていれば夫側で所得控除ができます。自営業者は年816,000円(小規模共済等他の所得控除の制度の掛け金と合わせた額)です。


運用方法

 確定拠出年金は金融商品を運用するので対象は預貯金、投資信託、保険等の金融商品を選びます。運用益は非課税ですが、場合によっては損失が生じる事がないとは言えません。運用コストもあるので「個人型確定拠出年金ナビ」で調べてみましょう。預貯金ならリスクは少ないものの利回りは低く、期待利回りの高い商品もいろいろで選択はなかなか難しいものです。長い目で考えることが必要でしょう。


口座を開くと金融機関によって違いますが、加入時の手数料3千円程度と管理費が年間1千円から7千円位かかります。


受給の時

受給は原則満60歳からで原則中途引き出しはできません。受給時は一時金、年金、両方の併用が選択できます。一時金であれば退職所得控除の対象です。企業の退職金支給時と重なると控除枠を超えてしまうことがあるので注意が必要です。年金受給の場合も公的年金控除の範囲を超えると課税されます。一般的には一時金の方が節税効果は大きいと言われています。

H28分から確定申告書にマイナンバー記載

いよいよ、平成28年分の所得税の確定申告書からマイナンバーの記載が始まります。申告書の様式も少し変わり、マイナンバーの記載欄(12桁)が設けられました。


所得税の確定申告書にはA様式・B様式の2つのタイプがありますが、A様式(給与所得者の医療費控除や住宅ローン控除の還付申告等で使用)のマイナンバーの記載欄は次の箇所に設けられています


【A様式】

第一表

・本人のマイナンバー記載欄

第二表

控除対象配偶者マイナンバー記載欄

・扶養親族のマイナンバー記載欄

(住民税に関する事項)

16歳未満の者のマイナンバー記載欄


B様式には「事業専従者」の番号記載欄

事業所得や不動産所得の申告を行う方が使用するB様式の申告書には、A様式の記載事項に加え、「第二表」「事業専従者のマイナンバー記載欄」が設けられています。


なお、「第三表」(分離課税用)や「第四表」(損失申告用)、青色申告決算書や収支内訳書、住宅ローン控除の計算明細書にはマイナンバーの記載箇所はありません。


申告書には「本人確認書類(写し)」の添付

 また、番号確認(マイナンバーが正しい番号であるかの確認)と身元確認(なりすまし防止)のため、申告書に「本人確認書類(写し)」の添付が求められております。


 ただし、申告書に添付が必要とされるのは「本人分」の「本人確認書類(写し)」のみです(全員分を取らなくても結構です)。


【典型的な書類の添付例】

①マイナンバーカード(表裏両面の写し)

②通知カード+運転免許証・健康保険

もし、通知カードを紛失されている場合には、個人番号付きの住民票を発行して頂く方が早いかもしれません。


税理士が代理送信する場合その他の申告

 本人確認書類は、当年分の「添付書類台紙」に貼付して申告書に添付するか、税務署窓口に「本人確認書類(原本)」を提示することになりますが、税理士がe-Taxによる代理送信をしている場合には、「本人確認書類」の添付は省略されます。


 所得税の確定申告ばかりでなく、消費税や贈与税の申告書も同様の取扱いを受けますので、ご注意ください。

確定申告が必要な場合があります

 自身の収入・所得・控除によって決まる控除上限金額以内の寄附ならば、自己負担が2,000円で済み、残りの寄附額は税金から引かれて、さらにお礼の品まで貰えるお得な制度として、かなりの認知度を得ているふるさと納税ですが、普段確定申告をしていない方でも、確定申告が必要になる場合がありますので、注意が必要です。

 

確定申告不要なのはこのパターンだけ!

①寄附先が5か所以内の自治体

②確定申告をする必要の無い方

③寄附ごとに「寄付金税額控除に係る申告特例(ワンストップ特例)申請書」を提出している


 この上記3項目をすべて満たしている場合のみ、確定申告が不要です。また、110日までに寄附先の自治体へ申告特例申請書が届いていないと、特例申請が認められません。期日を過ぎてしまった場合も、確定申告が必要となります。

 

医療費控除等、申告必須のものが出た場合

 申告特例申請書を提出していても、後から医療費控除等の確定申告が必要なものが出てしまった場合は、確定申告をした際にワンストップ特例が自動的に取り消されます。他に確定申告をする必要が出てしまった場合は、必ずすべてのふるさと納税を確定申告しましょう。

 

意外と多いご質問

「税理士先生にふるさと納税の確定申告をお願いしたのだけど、寄附金受領証の原本が返ってきた。これは提出しなくていいの?」というお問い合わせをいただきますが、税理士事務所の場合、電子申告で確定申告を提出しているケースが多いのです。この場合は第三者作成書類として、添付を省略できるものに、ふるさと納税の寄附金受領書が指定されていますので、原本やスキャンデータを提出する必要がありません。これは個人でe-Taxにて申告をする場合も同様です。


ただし、調査や照会等で必要になる場合がありますので、原本は大切に保管しておいて下さい。

株式等に係る譲渡所得の課税は、申告分離課税で国税15%(別途復興税有)、住民税5%です。

 

しかし、2811日以後の株式等に係る譲渡所得については、上場株式等に係る譲渡所得とそれ以外(一般)の株式等に係る譲渡所得とは区分され、それぞれ別のものとして税額計算がなされます。

 

両者の損益通算はできない

 この区分計算の理由は、平成28年分から上場株式等に係る譲渡損失又は譲渡益と一般株式等に係る譲渡益又は譲渡損とが、それぞれ両者間で損益通算ができなくなることによるものです。

 それでは、平成27年分以前の各年分において生じた上場株式等に係る譲渡損失の金額で平成28年分に繰り越されたものについてはどうか、ですが、一般株式等に係る譲渡所得の金額から繰越控除することはできません。

もちろん、平成28年分における上場株式等に係る譲渡所得の金額及び上場株式等に係る配当所得の金額から繰越控除することはできます。

 

特定公社債等の利子と譲渡損益

 また、特定公社債等の利子や譲渡による所得も平成28年分から申告分離課税(所得税15%、住民税5%)の対象とされました。

 

 そして、これらの所得間、上場株式等の配当所得(申告分離課税を選択したものに限る)及び譲渡所得との損益通算並びに特定公社債等の譲渡損失の金額についても確定申告書を連続して提出することにより3年間の繰越控除ができることになりました。

 

 なお、特定公社債等の償還又は一部解約等により交付を受ける金銭の額及び金銭以外の資産の価額の合計額については、これを特定公社債等の譲渡所得の収入金額とみなす、とされました。

 

特定公社債等とは

 ちなみに、特定公社債等とは、特定公社債と公募公社債投資信託からなり、特定公社債は、国債、地方債、外国国債、公募公社債、上場公社債、平成271231日以前に発行された公社債(同族会社が発行した社債を除く)などの一定の公社債をいいます。

 

 なお、損益通算及び繰越控除の対象となるものは、金融商品取引業者等を通じて売却する場合など、一定の売却になります。

国外扶養家族の条件はハードルが高い

 平成 27 年度の税制改正で、平成 28 1 月より非居住者である扶養親族(「国外居住親族」)を有する者は、給与等の源泉徴収及び年末調整において、「国外居住親族」に係る「親族関係書類」や「送金関係書類」を源泉徴収義務者に提出し、又は提示しなければならないこととされています。

 

今回は、12月の年末調整業務の過程で、実際の親族関係書類や送金証明書を確認した上での感想を記します。

 

 一言でいうと、"国外扶養の基準を満たすのは困難"です。一番の難題は、「国外居住親族の生活費又は教育費に充てるための支払いを必要の都度、各人に行ったことを明らかにするもの」(傍点筆者)という点です。単身赴任の場合、未成年の子供も含め、対象者全員に送金した証明書を提示しなければなりません。

 

規定の趣旨vs所得税法の規定

扶養控除の趣旨から考えると、単身赴任の場合、配偶者宛に送金していればそこから当然子供たちの生活費も賄うので、"それでOKでしょ"と思いがちです。しかしながら、所得税法施行規則第47条の2第5項に「生活費又は教育費に充てるための支払を必要の都度、各人に行ったことを明らかにするもの(当該書類が外国語で作成されている場合には、その翻訳文を含む。)とする。」と明記されています。よって、趣旨がこうだからという言い訳は通用しません。

 

会社側が責任を負わされないために

これらの書類の確認は、給与支払者が行わなければなりません。基準を満たさないにもかかわらず扶養控除とし、後日税務調査等で源泉税徴収漏れを指摘されれば、罰金等は会社の負担となってしまいます。

 

 予め会社側で下記の予防策が必要です。

 

①送金明細書のない子供には適用しない。

②書類の日本語訳は本人に準備させる。

③各人への送金明細と親族関係書類が必要だということを、毎年年初(入社時)に書類を渡して告知しておく。

 

※渡すべき書類は、国税庁作成の「非居住者である親族について扶養控除等の適用を受ける方へ(給与所得者用リーフレット)(平成2710)」と同英語版がお薦めです。英語版は、国税庁HPトップ→パンフレット・手引き→源泉所得税関係→源泉徴収全般にあります。

今回の改正で、延長又は存置等された主な項目を確認の意味を込め概観してみます。

 

法人税関係

中小企業等の貸倒引当金の特例については、適用期限を平成30年度末まで延長。なお、事業協同組合等にあっては、割増率が10%に引き下げられた。

 

中小企業がトラック(3.5トン以上)、内航貨物船、機械装置等を取得した場合の特別償却(30%)又は税額控除(7%)の適用期限は、2年延長。

 

医療機器の特別償却制度について、対象機器を見直した上で、適用期限は2年延長(所得税も同じ)。

 

中小企業の交際費課税(定額控除800万円の損金算入)、少額減価償却資産(合計300万円の損金算入)、欠損金の繰戻し(全額)による還付制度は、存置され平成29年度末まで適用。

 

所得税関係

エンジェル税制(一定の株式の取得による投資額の所得控除、譲渡益控除、譲渡損失の繰越控除)は、一部適用対象を拡大して2年延長。

 

優良住宅地の造成等のための土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例は、適用期限を3年延長。

 

短期所有土地等の譲渡益に対する追加課税制度の停止期限は、3年延長(法人重課も同じ)。

 

資産税関係

事業承継税制(非上場株式等に係る相続税・贈与税の納税猶予)については、(イ)相続時精算課税制度に係る贈与を贈与税の納税猶予制度の適用対象に追加、また、(ロ)雇用確保要件では相続開始時又は贈与時の常時使用人従業員数×80%に一人未満の端数があるときは切り捨てる。但し、相続開始時又は贈与時の常時使用従業員が一人の場合は、一人とする。

 

 上記は、平成2911日以後に相続等により取得する財産から適用。

 

相続税の物納にあてる財産(物納財産)として、上場株式等(株式、社債、証券投資信託の受益証券等)が国債及び不動産と同順位(第一順位)に加えられた。

 

医業継続に係る相続税・贈与税の納税猶予制度等の適用期限は3年延長。

 

土地の売買による所有権の移転登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置の適用期限は、2年延長

平成28128日、平成29年度税制改正大綱が発表されました。先ず、「個人所得課税」について、主な改正項目につき、内容を概観してみます。

 

配偶者控除等の見直し

配偶者控除については、合計所得金額1,000万円を超える居住者については、適用できないこととし、居住者の合計所得金額が900万円を超えると38万円(老人配偶者48万円)の控除額が徐々に縮減し、1,000万円超ではゼロになる、3段階で逓減する仕組みになっています。

 

 また、配偶者特別控除ですが、配偶者の合計所得金額が38万円超123万円以下でも9段階で逓減しながら控除が受けられますが、上記の居住者の合計所得金額に応じて控除額も変わってきます。

 

 例えば、居住者の合計所得金額900万円以下で配偶者の合計所得金額が95万円超100万円以下であれば26万円の控除、となっています。

 

 この改正は、平成30年分以後の所得税からの適用となっています。

 

積立型の少額投資NISAの創設

 制度の内容は、積立投資限度額年間40万円、期間20年、その間の配当、譲渡等は非課税、但し、譲渡損はないものとする、です。現行のNISAとは選択適用となっています。

 

 上記改正は、平成31年分以後の所得税からの適用となっています。

 

リフォーム減税の拡充

 既存住宅(特定の増改築等含む)の耐震改修・省エネ改修に加え、一定の耐久性向上改修工事を実施した場合、ローンの利用による減税額(税額控除)は最大62.5万円、自己の資金による場合は最大50万円となる措置が講じられています。また、固定資産税(工事翌年度)も3分の2減額になります。

 

 一定の耐久性向上改修工事とは、50万円を超える工事で、①小屋裏、②外壁、③浴室、脱衣室、④土台、軸組等、⑤床下、⑥基礎若しくは⑦地盤に関する劣化対策工事又は給排水管等に関する維持管理・更新を容易にするための工事で、認定を受けた長期優良住宅建築等計画に基づくものであること等、です。

 

 この改正は、増改築等をした居住用家屋を平成2941日から平成331231日までの間に自己の居住用に供した場合に適用となっています。

日本版ISAの導入

税制改正では、現行の上場株式等の譲渡損益及び配当に対する10%課税の軽減措置が本年末をもって廃止となり、平成261月以降は、倍の20%課税になります。

この改正のままでは、大衆課税になってしまうということで、「少額投資非課税制度」というものを創設し、投資規模500万円程度の人については、課税対象外としました。日本版ISAと言われるものです。

5%の概算原価の射程範囲

 昭和27年以前から所有している土地や建物や借地権などを売却した時の譲渡原価については、実際の過去の取引の事実がどうだったかよりも、売却収入金額の5%をもって、その譲渡原価とする、と法律で規定しています。

 もちろん、5%の概算原価よりも、実際の譲渡原価が高い場合は、実際の数値を使うこととされています。

 なお、昭和28年以後取得のものについても、その譲渡原価を売却収入の5%とすることについては、条文に特に禁止規定がないということで、通達で拡大解釈し、不動産のみならず、株式その他有価証券一般に適用できるものとしています。

共有持分の放棄はみなし贈与

 共有者が自分の共有持分を他の共有者に贈与すると、受贈者には贈与税が課税されます。共有者がその共有持分を放棄したときは、民法上、その持分は他の共有者に帰属することになっていますが、これは単独行為なので贈与には該当しません。でも、相続税法上、贈与とみなされて、他の共有者に贈与税が課税されます。

共有持分の贈与も共有持分の放棄も、ここでは、同じ課税関係になります。

審判事例にもあった競馬所得事案

昨年1221日に公表された国税不服審判所の新裁決事例の中に、馬券による所得の無申告を税務署から指摘された地方公務員が、過去5年分の馬券所得を雑所得で申告したところ、税務署が一時所得に該当するとして更正処分をしたという事例がありました。申告者は、多種多様のファクターを組み合わせて着順を予想し、競走後にも結果の分析及び検討を行い、次の競走に生かして、過去6年余にわたり、毎年黒字の収益を確保していたなどとして、本件競馬所得は、営利を目的とする継続的行為から生じた所得に該当し、雑所得である旨主張しています。

 平成25年度税制改正大綱は、124日与党自民党・公明党から発表されました。内容的には、自公政権時代の平成21年度税制改正附則104条(税制の抜本的な改革に係る措置・・・格差是正、所得再分配機能の回復、税率構造の見直し、金融所得課税の一体化等)、昨年6月の税制抜本改革法附則20条(所得税の最高税率の見直し等)を受けての改正となっています。それでは、主な改正項目を概観してみたいと思います。

 平成24年分所得税の確定申告書の提出及び納付期限は、平成25216日(税務署の窓口受付は218日)から315日までです。

所得税の確定申告の提出期限は、その年の翌年216日から315日までです。 

ですが、今年(平成24年分)の確定申告にあっては、平成25216日が土曜日、翌日17日が日曜日であるため、税務署での窓口の受付は、平成25218日(月曜日)からとなります。

社会保険と所得税の扶養基準

 パートタイマーの方の中には収入がいくらまでなら扶養でいられるのか気にされている方もいらっしゃるでしょう。パート勤務するにも扶養基準の中で働くのか、基準を超えて働き、扶養から抜ける事になるのかを考えておく事も必要かもしれません。扶養の基準額がどのようになっているのか見てみましょう。

所得税はともかく、法人税の計算においては、所得税と復興特別所得税の区分は不可欠です。それは、法人税から控除されるのは源泉徴収された所得税のみで、源泉徴収された復興特別所得税は復興特別法人税からしか控除できないからです。      

 復興税が創設されたことから、平成251月から源泉徴収の実務は変わります。

具体的には、所得税の源泉徴収義務者は、所得税を徴する際に、徴収する所得税に加えて復興特別所得税(徴収する所得税額に2.1%の税率を乗じて計算した金額)も源泉徴収しなければなりません。

本年も年末調整を行う時期となりました。昨年と比べて特に改正はありませんが、平成22年度税制改正において「生命保険料控除」が改組され、その改正が本年の年末調整から適用になります。そこで、改組された生命保険料控除を中心に幾つかのポイントを概観してみたいと思います。

復興特別法人税と復興特別所得税の相違

 法人に課せられる復興特別法人税は、

●期間 平成2441日以後3年間に開始する事業年度における36ヶ月間が課税対象期間

●税率 10%

●課税対象額 次の法人税額

別表一()4欄 + 別表一()5欄

●復興特別法人税申告書を別途提出

●復興特別法人税には中間申告・予定納税がない

来年から課税が始まる復興特別所得税

復興特別所得税の課税が来年から始まります。平成49年までの25年間に亘ります。個人については、来年分の所得税の確定申告や年末調整によって、その人の復興特別所得税が確定し、過不足精算による納付や還付が行われるのですが、実際は、来年11日以後に支払期限のくる来年分以降の各種所得に係る所得税の源泉徴収によって、復興特別所得税の課税事務が始まります。

住民税には復興特別税はありません。

年会費は中身を確認して

同業者団体等が特別な事業を行う場合に、徴収する特別会費については、その取り扱いが、行う事業によって異なります。更に通常の年会費等と一緒に徴収される場合が多く、年会費と同様「諸会費」として経理処理されがちです。ご留意下さい

弁護士会役員活動費の必要経費性

 弁護士会の役員としての活動に伴い支出した懇親会費等を事業所得の金額の計算上必要経費に算入し、また、消費税等の額の計算上課税仕入れに該当するとしたことが、税務調査で否認されたことによる税務訴訟の高裁判決が出ました。

納税者逆転勝訴で、その判決理由において「必要経費の業務関連性」が明示されました。すべての事業所得に関わりのある、意義ある判決と言えます。

 所得税法では、出国とは、単に「国を出る」という意味ではありません。

出国とは、居住者(国内に生活の本拠を有している人)については、納税管理人の届出をしないで国内に住所及び居所を有しなくなることをいい、非居住者(居住者以外の人で国内に一定の所得を有している人)にあっては、納税管理人の届出をしないで国内に居所を有しなくなることをいいます。

 つまり、この納税管理人の届出をして国を出た人は、所得税法上の「出国」には該当しないことになります。では、納税管理人の届出をした時としない時で、その法的効果にどのような違いが生じるか、です。

ここでは、給与所得者である居住者が1年を超える予定で年の中途に海外赴任する場合についてその違いをみてみましょう。

税務調査で必ずチェックされる「期ズレ」

 決算期前後の取引で、本来決算期に上げていなければならない取引が翌期に計上されていたり、逆に翌期に上げなければいけない取引が決算期に上がっていたりすることを総称して「期ズレ」と言います。売上や仕入れの期ズレは、税務調査で必ず最初にチェックが入ります。

会計原則には、発生主義と費用収益対応の原則とがあり、基本的には「現金収支には関係なく、収益・費用の発生した時点で計上しましょう」「収益と費用をできる限り因果関係に基づいて把握しましょう」というルールに則っています。

官僚達の仕事

 霞が関の省庁は不夜城の如く夜遅くまで火が灯っています。官僚達の仕事の相当部分が「質問趣意書」に対する「答弁書」の作成に費やされています。

国会報道として、テレビで放映され、新聞その他のマスコミで報道されているような、国会での議員と政府との質疑のやりとりは、議員の質疑活動のほんの一部です。そこに登場しない他の国会議員の姿はなかなか国民の目に届きませんが、衆議院・参議院のホームページを覗いてみると、紙の上での国会討論が盛んに行われていることが確認できます。それが、「質問趣意書」で、政府への提出とそれへの答弁というものです。国会での質疑が尽くしきれなかったものの再質問もあります。毎年、衆参合わせて千通以上の「質問趣意書」と「答弁書」がやり取りされています。

1.はじめに

 所得税の確定申告をする際に、所得控除の一つとして「障害者控除」があります。障害者控除は、納税者自身又は控除対象配偶者や扶養親族が所得税法上の障害者に該当する場合に受けることができます。それでは、介護保険法による認定を受けた要介護者は、所得税法上の障害者に該当するのでしょうか。


 消費税法では、国内において事業者が行う物の販売と役務の提供及び外国貨物の輸入に消費税を課することになっています。

経費を支払ってポイントを貯めたものの・・

 出張旅費などの仮払いを受けて、その現金を使わずに、自分のクレジットカードで決済する、なんてことをする人がいます。

会社の同僚と飲みに行った時、割り勘で支払った領収書をみたら、カード支払にチェックマークが付いていた、なんてこともあります。

損得なしだから、どうでもよいことと思いますが、カードで支払った人のカードの中にポイントが溜まる場合があります。中々の才覚と言えます。

国境に消える法人所得への課税権

支店、出張所等の事業所、工場、倉庫などをPE(恒久的施設)といい、日本国内にPEを持たない外国法人は日本への申告・納税義務がなく、PEを持つ場合には日本国内源泉所得が課税対象となります。

米国Amazonは日本国内にPEを置かないままNet販売で日本顧客と取引し、米国で売上計上し、日本への法人所得に係る納税義務がないものとしています。

楽天とAmazonが同じNet書籍販売をしている場合、楽天は、日本への納税をしますが、Amazonはしないので、競争関係はAmazonに有利、楽天に不利です。

なお、このケースでは、Amazonは日本に消費税の納税はしています。

相続税が必要経費とは

 相続や遺贈(相続等)で財産を取得した人で相続税額がある人が、相続開始日の翌日から3年と10カ月を経過する日までに、その取得した財産を譲渡した場合は、その人の確定相続税額のうちその譲渡した資産に対応する相続税額を、当該譲渡した資産の譲渡所得の金額の計算上、その所得を限度して、必要経費に算入することができます。このことを、所得税法上、相続税の取得費加算といいます。

 なお、譲渡した相続財産が土地及び土地の上に存する権利(土地等)であれば、相続等により取得したすべての土地等(物納及び物納申請中の土地等は除く)に対応する部分の相続税額が必要経費(取得費)となります。

 仕事の関係で長く海外に赴任している場合、現地で居住用の家屋及や土地等(以下「居住用財産」といいます。)を購入し、そして、日本に帰国の際には、当該居住用財産を処分してくるのが一般的なようです。

日本からみれば、当該居住用財産は国外財産で譲渡人はこの段階では非居住者ですから、日本での課税関係は生じません。

しかし、現地で売買契約だけを済ませ、日本に帰国してから引渡す、といったケースでは、日本での課税はどうなるか、です。

財務副大臣の発言から


 予算委員会で、財務副大臣が「所得再分配機能をどう取り戻すかが重要課題」とし、

    所得税・相続税の最高税率を上げる

    富裕税という考え方もある

    マチマチな税率構造を見直す

と施策案を挙げていました。


 ①は今、審議中の一体改革案の中ですでに上程されています。

 ②と③は、多分、財務省が腹案として、すでに準備しているものなのでしょう。

単身で日本に住所又は引き続き1年以上居所をもって、日本で所得を得ている外国人がいます。

 

これら外国人は、日本で年末調整や確定申告をする際、本国にいる配偶者や子(16歳以上)を控除対象配偶者、控除対象扶養親族とすることができるかどうかですが、その要件は次のとおりです。

税制改正は330日、予算は45

 

 今年は、予算の成立よりも予算関連税制改正の成立が先行してしまいました。過去に、こんなことはありませんでした。

 

 昨年は、327日に予算が成立し、予算関連税制改正の一部がつなぎ法として330日に成立し、622日と121日に自公民3党合意により、大幅改正でないものを2段階で順次成立させ、残りは未成立でした。この顛末も過去にないケースでした。

二転三転の適用拡大案

 

 以前よりパートタイマーの社会保険適用については国からは何度も拡大案が浮上しては企業負担の面から批判が多く、実現には至りませんでした。

 

 政府の社会保障と税の一体改革で当初出した案では週20時間以上働くパート労働者370万人を適用する目標が、この適用で5400億円の企業負担が生じる事から反対の声が大きかった為、中小企業は当面見送る事とし、対象人数を減らしました。

 

最終案はまずは従業員501人以上の企業で働く45万人を対象として適用とするとしました。対象者は勤務時間が週20時間、年収94万円以上、雇用期間1年以上のパートタイマーです。20164月から適用し、3年以内に追加拡大の方向です。

武富士事件の場合

 

 武富士最高裁判決で、国側逆転敗訴の結果、加算税、延滞税を含め1,585億円納付していたものに、約400億円の還付加算金を付して、約2,000億円が還付されました。

 

還付加算金は国税側からの利子に相当するもので、4%余の利率で計算されることになっており、納税者側の早期納付の場合の軽減ペナルティーとしての利率と同じもので、納税者にも国税側にも、適正申告納付・適正課税執行を促すものとして制度化されているものです。

何度でも更正処分ができるが

 

 法律の建前では、何度でも更正の請求や更正処分ができることになっています。

 

但し、期間制限の範囲内ということなので、従来は、更正の請求期限が1年と短期だったことから、何度もの更正の請求はありえなかったし、それに対応する更正処分が何度も行われるということは滅多にないことでした。

 

ただし、昨年12月の法改正で、その期間が最低5年に延びたので、建前だけでなく、何度もの更正の請求や更正処分が現実味を帯びるようになってきました。

争えないという理由

 

 「修正申告をすると争えない」と言われることが多いのですが、それは修正申告が自らその税額を確定する行為だから、ということに由来するものではありません。

 

 当初申告をして、さらに修正申告をして、その後、減額更正の請求をして、税務署長により減額更正処分が拒否されたら、当然に争えます。

 

 「争えない」と一般に言われる理由は、更正の請求に期間制限があり、期間が経過してしまっていることが多いからです。

予測に反して確認規定になった その1

 

 個人の受け取る保険金が、会社契約で、保険料の半分が会社負担であった場合、個人の一時所得の計算上、その会社負担保険料を必要経費として控除できるか、否か?

 

この問題での訴訟で、国の敗訴が濃厚だったので、平成23年度12月税制改正で、会社負担分は控除不可と政令を変えました。

しかし、予想に反して、最高裁では逆転勝訴になったので、不必要な政令改正をしたことになりましたので、改正は新たな意味を持つことのない確認規定を設けたことになりました。

負担していない保険料の控除可否

 

 養老保険の満期がきたので、満期保険金を受け取り、確定申告をした人がいます。個人が受取った満期保険金は、一時所得として所得税・住民税の課税を受けることになります。一時所得では「収入を得るために支出した金額」は必要経費となります。

 

その保険が会社契約で、保険料の半分が会社負担であった場合、個人の一時所得の計算上、その会社負担保険料を必要経費として控除できるか、否か? どちらか?

雑損控除の対象事由

 

雑損控除の損害の原因は、次のいずれかの場合に限られます。

 

(1) 震災、風水害、冷害、雪害、落雷など自然現象の異変による災害

 

(2) 火災、火薬類の爆発など人為による異常な災害

 

(3) 害虫などの生物による異常な災害

 

(4) 盗難

 

(5) 横領

太陽光発電と余剰電力買取制度

 

2009年の余剰電力買取制度の開始から、2010年度には前年比52.4%増の21.8万件と大きく拡大した太陽光発電。昨年は東日本大震災をきっかけに導入を考えたという方も多いのではないでしょうか。

 

余剰電力買取制度は、太陽光発電により生産された電気が自宅等で使う電気の量を上回った場合、その上回る分の電力(余剰電力)10年間、電力会社に売ることができる制度です。電力会社に対して電気を売り渡すことを売電と言い、余剰電力の売電収入は所得計算上の収入金額になります。

「せどり」って何?

 

「せどり(「競取り(糶取り)」、または「背取り」とは、『同業者の中間に立って品物を取り次ぎ、その手数料を取ること。また、それを業とする人(三省堂大辞林より)』

 

 現在この「せどり」がインターネットで副業として広まっております。具体的には、ブックオフ等の古書店で、安く仕入れた古書を、アマゾンやヤフーオークションで利益を乗せて販売すると言うものです。

 

古書に限らず、CDやDVDやゲームソフトもその対象となっております。

 平成23年分の還付申告は、本年の11日からすでに始まっています。

 

平成23年分については、多くの方が震災関連の寄附(義援金)をされ、それに伴って寄附金控除の適用を受けられる方も多いと思います。

 その年分の確定申告書の提出及び納付期限は、法律で定められ、原則、翌年の216日から315日までです。平成24年は、「うるう年」ですので平成23年分の確定申告は1日得をしたことになります。

力士はスポーツ選手?サラリーマン?

 

 長い伝統と歴史の有る角界ですが、力士たちの収入はどのように申告されているか気になります。その決め方はプロ野球選手のように毎年の年俸の更改をするのではなく、年六回開催される本場所の成績で決まる「番付」により上下するようです。つまり年六回給与の改定が行なわれているみたいなものです。

 所得税に関する平成23年度の税制改正は、当初案の目玉であった法案が削除され、2次改正で東日本大震災復興増税とセットで昨年1130日成立、同年122日公布となりました。

マスコミにみる今年の大綱

 

 1210日、2012年度税制改正大綱が公表されました。消費税増税を控えて場当たり的とか、小粒な内容とか、政策理念がないとか、マスコミ評価は惨憺たる状況です。

 

自動車重量税の軽減が取り沙汰されていることの外は、目立つ形で取り上げられていません。

 

むしろ、この税制改正案が、今年もまた、まともな国会通過を果たせないのではないかと心配になってしまいます。

海外への資産逃避による申告漏れ対策

 

 2012年度税制改正大綱は、国外財産に係る所得や相続財産の申告漏れが近年増加傾向にあること等を踏まえ、一定額を超える国外財産を保有する個人に対し、その保有する国外財産に係る調書の提出を求める制度を創設する、としています。

 今年6月に成立した平成23年度税制改正において、現行の上場株式等の配当等及び譲渡所得等に係る軽減税率10%(所得税7%、住民税3%)の適用期限が平成251231日まで延長されました。

 

 そこで、個人の方が上場株式等の配当等を受けた場合や売却した場合の金融・証券税制を確認しておきたいと思います。                      

税制改正の政局化から学ぶこと

 

今年の税制改正のうち、政府の目玉としていた改正税法は、半分ぐらいしか国会通過の見通しがありません。3月の時点で、自民党・公明党の3ヶ月つなぎ法によって辛うじて日切れを刹那的に回避したものの、6月の時点で同じようなつなぎ法だったら、そこに入っていなかった電子申告控除やバリヤフリー改修控除、森林計画特別控除は税制として消滅することになっていました。

 

最早、納税者有利規定といえども、遡及適用立法は、制度廃止のリスクを伴っていることを見過ごすことは出来ません。

通達の借地権理論

 

土地所有者である地主が、更地価格1億円の土地について、借地権を立退料6000万円を支払って買い戻して、更に、その借地権を他人に6000万円で借地再設定すると、  借地権の取得費も新規設定収入も共に6000万円なので

600060000 となるように思えます。

 しかし、ここの計算は、

60006000×0.66000×0.052100

(土地は先祖伝来のもので取得費不明、旧借地権は自然発生なのでかつて借地権の譲渡計算はしていない、という前提)となるような算式が、通達に書いてあります。

1円ストックオプションの世界傾向

 

 株式報酬型役員退職金の性格の1円ストックオプションがアメリカで急増している、と107日の日経新聞が報じていました。

 

ストックオプション(新株予約権)は、日本では、1997年に解禁され、1円ストックオプションの税制が明確になったのが20032004年でした。日本での1円ストックオプションは、20072008年に急増期があり、現在も少しづつ増えており、それに比して、通常型のストックオプションは減少傾向にあり、両者の比率は現在半々のようです。

 今年も年末調整の時期が近づいてきました。

 

年末調整は、給与の支払を受ける人の一人一人について、毎月の給料や賞与などの支払の際に源泉徴収をした税額と、その年の給与の総額について納めるべき税額とを比べて、その過不足額を精算する手続きです。

最高裁の遡及立法擁護判決

 

平成16年の土地建物の譲渡所得と他の所得との損益通算を廃止する税制改正は年初への遡及適用だったことによる、遡及課税が許されるかを争った裁判がいくつも起きていました。

 

「租税法規不遡及の原則に違反し違憲無効」とする判決、合憲とする判決がそれぞれあり、最高裁にまで争訟はつづき、平成23922日最後の判決がありました。

租税法律主義の憲法規定は遡及立法による課税を禁止していない、との判決です

バフェット発言を読み解く

 

 アメリカの著名な投資家であるウォーレン・バフェット氏が、米ニューヨーク・タイムズ紙に「年収100万ドル超の富裕層に即座に増税するべき」、財政赤字削減の負担を分かち合うべきと寄稿し、話題になっています。

 

 しかし、不思議なことに、バフェット氏の連邦税は、6938744ドルと巨額ですが、実効税率は17.4%でしかなくて、彼の部下の20人の従業員の誰よりも低い税率なのだそうです。

 

理由は、バフェット氏の所得の種類が株式の配当や譲渡益など15%税率の投資家所得で占められているからのようです。

10月決算法人から利用可

 

 中小企業倒産防止共済の掛金引き上げの施行日は政令委任になっていましたが、ようやく916日この政令が公布され、10月1日施行と定まりました。

 

この政令の基となる法律「中小企業倒産防止共済法の一部を改正する法律」は平成22414日の成立です。鳩山内閣のときです。それから1年半、菅内閣を経て野田内閣まで、随分永いこと待たされました。

特定資産の買換え特例とは、保有不動産等(土地等及び建物等)を売却し、一定の要件を満たす不動産等(土地等、建物、構築物、機械及び装置)に買換えた場合には、最大、譲渡益の8割まで課税の繰り延べ(圧縮記帳)ができる制度です。

 

昭和の高度成長期から平成の現在に至るまで、有効な資産活用及び設備投資を可能にする利用価値の高い制度として長らく不動産税制の中心に君臨してきました。

 

 しかし、近年、国内産業の空洞化等により制度の有用性に陰りが見えたのでしょうか、平成23年度の税制改正において、この買換え特例制度については、大幅な見直し改正がなされました(震災特例法は除く)。 

 

 そこで、この特例制度(法人税を中心に)の主な項目の改正内容を確認してみます。

外国人は、「在留資格(27種類)」を有することで日本に滞在できます。

 

これらの在留資格は、就労や留学など、日本で行う活動の目的に応じて許可されるため、持っている在留資格によって活動の範囲が制限されています。

 

「留学」の在留資格を持つ人(=留学生)の場合、本来の活動目的は勉学ですので、アルバイトのような在留資格外の活動をする場合には、事前に「資格外活動の許可」を得なくてはなりません。

株式の配当・譲渡課税の原則

 

株式の配当所得に対する課税は,非上場株式については国税20%の源泉徴収の上確定申告での総合課税、上場株式については10%(国税7%、地方税3%)の源泉徴収の上、総合課税、申告分離課税、申告不要の選択となるのが原則です。

 

株式の譲渡所得も似た制度になっていますが、総合課税は無く、非上場は20%(国税15%、地方税5%)の申告分離のみで源泉徴収はありません。

 

上場株式は配当所得との損益通算が可能で、申告分離課税のほか、10%(国税7%、地方税3%)の源泉徴収の上、申告不要とする選択もでき、譲渡損失が残るときは、損失の繰越しをすることができます。

税務調査で否認もある

 

 業界によっては従業員の一部を、一人親方(個人事業主)として「外注費」処理している会社も多く見かけられます。

 

税務調査では、「外注費」ではなく「給与」になるのでは?という指摘をうけることがあります。

 

否認されますと、給与の源泉所得税の徴収漏れとして追徴されるだけでなく、消費税について仕入税額控除の否認という、まさにダブルパンチの状態になってしまいます。

寄附金控除の今年の税制改正

 

(1)国、地方公共団体、日本赤十字社及び中央共同募金会等への義援金については、総所得金額等の80を限度に寄附金控除所得控除)ができます。

 

(2)被災者支援活動を行う認定NPO法人等が募集する特定震災指定寄附金については、もし寄附の全額がその特定震災指定寄附金だったら、総所得金額等の80を限度に寄附額の40を寄附金控除税額控除で所得税の25%を限度)とすることができます。

 

(3)日本赤十字社や中央共同募金会、国などに義援金として寄付する場合にも「ふるさと納税」扱いとなり、住民税の寄附金控除の額が手厚くなります。

 

 以上の寄附金控除には国税で2000円、住民税で5000円の足切りがあります。

 

(4)630日施行の平成23年度税制改正で特定寄附信託制度が創設されました。

非営利団体への計画的寄附を目的に金銭を信託した場合の寄附金控除と利子非課税の特例措置が設けられています。

ディスカウント債とは

 

募集広告で目にする「ディスカウント債」は、最近人気があるようです。

 

ディスカウント債とは、「利付債」と「割引債(ゼロクーポン債)」の2つに分類される債券の種類のひとつで、この両分類の両方の性格を併せ持ったものです。

 

 利付債と同様に定期的に利子を受け取ることができ、しかも割引債のように額面から一定額が割り引かれて発行されるので、最終的な実質利回りが相当に高いことをセールスポイントにしています。

子ども手当と児童手当

 

 子ども手当は民主党が平成21年のマニフェストに掲げた目玉政策で、社会全体で子育て世帯を支えるという理念に沿って、平成22年度から中学生までの子どもを対象に、所得制限なしに一律で月額13,000円を支給しました。

 

児童手当は子ども手当の導入前に実施されていた政策で、年収800万円程度のところに所得制限を置き、額は、1人目または2人目であれば、月額5,000円、3人目以降であれば、月額10,000円、3歳未満の児童に対する児童手当の額は、出生順位にかかわらず一律10,000円支給でした。

高い分配金という魅力

 

高い分配金を掲げた投信が人気を集めており、その高さの魅力に引かれて、毎月分配型の株式投資信託に投資しているという人がいると思います。

 

受け取る分配金には、特別分配金と普通分配金があり、源泉分離課税の場合でも、申告分離課税の場合でも、特別分配金には課税がされません。

 

非課税分配金なんて美味しそうな話ですが・・・・

それがどう違うのか、ここでおさらいしたいと思います。

修正申告は、既に提出した確定申告の税額が過少(純損失等が過大)であったとき、原則、納税者の自発的な意思に基づいて、税額の増額(純損失等の過少)修正をする申告手続きです。

 

 しかし、例外的に各個別税法、租税特別措置法の規定により修正申告が義務付けられているものがあります。これが義務的修正申告です。

1.税務上の取扱は?

 

ロータリークラブの入会金や会費は、個人事業者と法人とでは、税務上どのように扱われるのでしょうか。

同業者団体等の視察旅行は、「往々にして視察に名を借りた観光旅行である」と税務署は考えております。

 

そこでその取り扱いを通達で詳細に決めております。

3党合意をうけて今年から創設適用

 

 630日公布された3党合意23年度税制改正法の目玉は、年金者の申告不要制度でしょう。

 

毎年の早春の喧騒を彩る所得税の確定申告の風物詩は、10数年前から「自書申告」のスローガンのもと、年金所得者の申告手続の急増に備えていました。今年からは、それを更に進化させて、「申告不要」ということにしてしまいました。

当初の内閣提出の税制改正案は

 

 通常国会の初期に出されていた当初の平成23年度税制改正案は、衆議院で立往生していましたが、その一部が、自公民3党合意案として分離され、622日に国会通過し、630日公布されました。

 

 3党合意に至らなかった残りの部分は、年度改正ではないタイトルに変えて引き続き「所得税法等一部改正案」として衆議院で継続審議という立往生状態を続けています。

養老保険は、積み立て型の保険で、満期保険金と死亡保険金が受け取れます。そこで国税庁は、法人契約の養老保険の取り扱いを以下のように通達しました。

 

    満期保険金も死亡保険金も法人が受け取る場合→保険料は、全額資産計上

 

    満期保険金も死亡保険金も従業員やその遺族が受け取る場合→保険料は、その従業員の給与

 

    満期保険金は法人だが死亡保険金は従業員の遺族が受け取る場合→保険料の1/2は資産計上、1/2は保険料。但し一部の役員又は従業員の場合は給与

選択済みの最大の節税策

 

サラリーマンは収入を誤魔化せないし、認められる経費も少ない、経営者たちは、領収書を集めて節税をやっていて、羨ましい・・・、なんて不満話はよく聞きます。

 

 しかし、給与所得者であることこそが、最大の節税策です。

「年少扶養親族」が生きているところ

 

 「年少扶養親族」とは年齢16歳未満の扶養親族のことで、今年から扶養控除の対象から外されました。「控除対象扶養親族」という言葉もできて、年齢16歳以上の扶養親族を指すことになりました。

会社の業績が悪化し、給料の支払いができない場合、無理に雇用を継続せず解雇すれば、7日間の待機期間後すぐに失業給付を受けられるため、従業員にとって良い場合があります。

 

一方、倒産したため、賃金が支払われないまま退職となった場合、救済措置として、国が事業主に代わって未払賃金の一部を立替払いする制度があります。

決算書を拝見していると、最終利益がしっかり出ているにもかかわらず、あまり内容のよくない決算書に出会います。

 

それは、次の勘定科目の残高が多すぎることが原因の場合がありますのでご注意ください。

期末保有資産が対象に

 

 減価償却費の規定について、「内国法人の減価償却資産につき」が「内国法人の各事業年度終了の時において有する減価償却資産につき」と改正されたのは平成13年です。所得税法も同じです。これを、素直に読むと、期末に存在しない資産については減価償却できない、ということになります。

 

 平成13年は組織再編税制が導入された年で、法人税法には、適格分割等による資産移転が期中にあるときには2ヶ月以内の税務署への届け出を要件に「期中損金経理」により償却計算をしてもよいとの規定も置かれました。期中損金経理で償却費の計上が許されるのは適格分割等の場合に限られるのです。

災害等により、住宅や家財など生活に通常必要な資産に損害を受けたときは、その損失額を所得金額から控除できます(雑損控除)。

 

控除しきれない部分は、東日本大震災により生じた損失は翌年以後5年間(通常3年間)繰り越せます。

 

この雑損控除は、本人自身のほか、本人と生計を一にする所得金額が38万円以下の配偶者その他の親族の資産に係る損失にも適用されます。

 

震災特例選択で、平成22年分に遡って控除を受けられますが、控除しきれなかった場合、本年以降の収入が見込めなければ無駄になってしまいます。 

 

収入のある親族がいるのならば、最初からその親族が適用を受けた方が有利な場合があります。では、要件の「生計を一にする」とは、いつの時点を指すのでしょうか?

日切れ法案で税制改正阻止

 

 予算案は国会通過したものの、予算関連法案が衆議院で立ち往生したままで、成立の見通しが立たない状況になっています。

税法本法は無期限規定として立法されますが、租税特別措置法は臨時の特例措置として立法されますので、原則として適用期限を区切って立法されます。

 

今回は、自民党・公明党の野党議員から、租税特別措置法の3月末日で日切れるほとんどの規定を3ヶ月間延長する「つなぎ法案」が提起され、賛成多数で国会通過していますので、現状維持がつづいています。政府の税制改正が阻止されているわけです。

平成23年度税制改正において、給与収入が2,000万円以上の役員等の給与所得控除額は、収入金額に応じ、上限の245万円から徐々に減額され、4,000万円を超えると、一律125万円の控除とする内容に改正される予定です。

超法規的措置により、日本赤十字社や中央共同募金会などに義援金として寄付する場合にも『ふるさと納税』扱いとなる、とは先日、当コラムでお伝えした通りですが、今回は、寄附金控除の計算方法をまとめてみます。

平成23418(法令解釈通達)

 

この418日に国税庁長官の発した通達で「東日本大震災に関する諸費用の法人税の取扱い」というのがあります。(法令解釈通達)と銘打っていますので、法令を解釈したもののはずです。

 

「災害損失特別勘定への繰入額の損金算入」というタイトルで、被災資産の修繕等のために要する費用の見積額の引当計上を認める、とするものです。

 

しかし、解釈の対象とすべき法律政令に思い当たるものはありませんでした。

寄附と税負担軽減

 

 4.27成立震災特例法によると、国税の寄附金控除は、所得控除選択の場合、総所得金額等の80%を限度額とし、税額控除選択の場合、所得税額の25%を範囲内として2000円超の寄附額の40%が限度額で、それぞれ控除されます。個人の拠出について、後から国税の負担の軽減という形式で還付してくれるわけです。

 

 また、総務省は東日本震災義援金として日本赤十字社や中央共同募金会などに寄附する場合にも『ふるさと納税』扱いとなる、との見解をホームページで公表しています。

所得税の課税は、一つの課税方式だけですべて完了することはまれで、通常、幾つかの課税方式が組み合わされて税額を確定しています。

 

具体的には、総合課税と申告分離課税、そして、一定の所得については、源泉徴収によってその納税を済ませてしまう申告不要及び源泉分離課税があります。

 

 これら課税方式は、所得の種類によって定められており、納税者の選択に任せられているものもあります。

政府は、419日、東日本大震災の被災者や被災企業の支援税制「第1弾」の関連法案を閣議決定し、27日参議院本会議で可決、成立しました。以下、主な税目についてその内容を確認してみます。

太陽光発電の促進

先日の東北地方太平洋沖地震では甚大な被害が日を追うにつれ明らかとなっています。原子力発電所の事故により今後も深刻な電力不足が見込まれています。

このような現状、国が導入の加速を進めているのが住宅用の太陽光発電の設備です。しかし、設備の購入にはコストが高く、これに補助金制度を設けて導入の促進を図っているわけです。

平成20年度の税制改正で、上場株式等に係る譲渡損失と上場株式等に係る配当所得との損益通算及び繰越制度が創設され(平成21年度以後適用)、平成22年度においては、特定口座(源泉徴収選択口座)内に上場株式等の配当等の金額を受け入れることができようになりました。

 

これにより、特定口座内での損益通算が可能となり、株式譲渡と配当の源泉徴収税額の調整(還付)も行われることになりました。

 

 配当所得及びその源泉徴収税額が特定口座内で一括表示されるようになったことで、その存在感は今までより大きくなったように思います。

税法にはない申告不要制度

 

年金者が扶養親族等申告書を提出した場合は、他に公的年金や所得があるとかでなければ、所得税の確定申告は不要である、という趣旨のことを日本年金機構のホームページでは言っています。

 

 給与所得の場合の年末調整というような年税額確定の手続きもないまま、確定申告が不要だというのです。

 大震災の復興に国民が心を一つにすべきときに、無償の給付につき税制メリットを論ずることに少し引け目を感じつつ、それでも、知っておいてもよいのではないかとの思いで記しました。

災害等によって住宅や家財など一定の資産を被災した場合には、所得税法上、雑損控除の適用を受けることができます。また、被災額が住宅又は家財の価額の一定割合以上の場合には、選択により災害免除法の適用を受けることもできます。

現行の寄附金税制

 

 東北関東大震災への義援金に係る現行の税制としては、

 

①法人の支払いの場合、義援金全額が単純な損金になります。したがって、もし実質税率が30%であれば、寄附金の30%が税負担軽減額となります。

 

②個人の支払いの場合で支払先が赤十字・共同募金会・NHK・新聞社などの場合、所得控除の対象となり、その人の課税所得が500万円前後だったら、所得税と住民税とを合わせて、寄附金の30%が税負担軽減額となります。

 

(正確には、国税に2000円、住民税に5000円の足切りがあると共に、寄附金控除の限度に所得税では総所得金額等の40%、住民税では30%という制限があります。)

東北関東大震災で寄附をお考えの方も多いと思います。そこで寄附金について改めて税務上の取り扱いをまとめました。

 

寄附金の取り扱い

寄附金の税務上の取り扱いは、法人税(法人)と所得税(個人)では違います。また地方税(個人住民税)が軽減されるふるさと納税も寄附金控除の一環です。  

今年の税制改正法案

 

「所得税法等の一部を改正する法律案」は衆議院のホームページで確認できます。

この法律案は、所得税ほか国税に関するいくつもの税法の改正部分を一括記載するとともに、各税法毎に1条文内に収め、「改め文」という形式で表現されています。

フリーレント契約とは?

 

不動産を賃貸するに当たって、この不況で、なかなか賃借人が見つからない、また見つかってもすぐに安い物件が見つかると出て行ってしまい安定的に収入が確保できない、と言った問題を解決する為の賃貸契約です。

平成17年度税制改正から

 

 アジアの追随に対処するためにも、日本の知財立国化による経済のソフト化は避けられない宿命です。そして、知財立国化を促進する新たな税制として登場したのが人材投資(教育訓練)促進税制でした。

しかし、3年の時限立法の期間経過とともに廃止され、中小企業限定税制となり、規定は基盤強化設備投資税制の規定の中に潜ってしまいました。

本当の上場株式の譲渡損

 

上場株式等を証券会社を通じて売却したことにより生じた損失の金額がある場合は、まず他の株式の譲渡益と通算しますが、さらに、その年分の上場株式等に係る配当所得の金額と損益通算することもできます。

 

また、なお控除しきれない損失の金額については、翌年以降の株式等に係る譲渡所得の金額及び上場株式等に係る配当所得の金額と損益通算するために3年間にわたる繰越をすることができます。

源泉徴収あり、なしの「特定口座」

 

 特定口座については「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」の2種類あり、いずれも証券会社が上場株式等の取得日や取得価額の管理、譲渡損益の計算をしてくれます。特定口座は源泉徴収選択の有無に関係なく、1証券会社につき1口座しか開設できませんが、複数の証券会社ごとに開設できます。

個人事業税は法定業種限定課税

 

個人事業税は、個人が営む事業のうち、特に法律で決められた事業(法定業種)に対して課せられる都道府県の税金です。現在の法定業種数は70で、ほとんどの事業が網羅されています。でも中には執筆業の収入など法定されていないものもあります。

日本航空株主の権利消滅

 

日本航空の平成22年1月19日更生手続開始申立てに伴い、その株式は上場廃止までの期間「整理ポスト」に入り、219日で売買最終日となり、220日に上場廃止となりました。その後100%減資が行われ、発行済み株式の全てを会社が無償で取得し、消却しましたので、それまでの全株主は株主でなくなりました。

現金はもちろん、自動車やバイクや貴金属などが盗難にあった場合、税金が軽減される制度があります。それが「雑損控除」です。

法人成りによる節税効果

 

 事業所得者が法人成りする動機に、稼得利益を自分自身への役員給与にし、給与所得控除という架空経費を使う節税効果期待がありました。

 

それが、今次の税制改正大綱で、役員給与への給与所得控除の圧縮措置がとられたことにより、法人成りの節税効果が減じてしまうことになる、印象があります。

23年度の税制改正大綱の見方

 

 個人所得課税に関する23年度の税制改正大綱の特徴は高所得者課税への方向転換と一般に把握されています。格差是正が焦眉の社会問題だから、という型にはまった類推判断からも、なんとなく当たっている印象をもたせる見方となっています。

平成23年度の税制改正大綱は、平成221216日に公表されました。

 

改正案は、昨年度改正の「控除から手当へ」に加えて、デフレ脱却と雇用の維持・拡大、格差是正のための所得及び富の再分配機能の回復が主眼です。総じて、高所得者及び遺産取得者に負担を求めているのが特徴です。

 

 それでは、今回、個人所得課税について主な改正項目を確認していきます。

平成2311日より改正される

 

 国が作った中小企業の従業員のための退職金制度である、中小企業退職金共済制度は昭和34年に制定され、半世紀余り経っています。永い間、同居の親族のみを雇用している事業に雇用されている者は共済制度に加入できない事とされてきていました。

 

しかし、この度の改正により、同居の親族のみを雇用する事業に雇用される者であっても使用従属関係(使用者の指揮監督下で労務を提供しかつ賃金の支払いを受けている者)が認められる者は従業員として取り扱う事が出来るようになりました。

公務員の守秘義務違反

 

 国家公務員法、地方公務員法は「職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後といえども同様とする。」と規定し、公務員に守秘義務を課し、違反には1年以下の懲役等の罰則を課しています。

法定果実については遺産分割効果なし

 

 遺産分割の効果は相続時に遡ります。ところが、未分割財産に係る法定果実は相続財産そのものではないから、遺産分割の遡及効果は及ばず、未分割の間は相続人の共有関係とされています。

 

最高裁判例は、未分割の期間中の賃料債権は、「各共同相続人がその相続分に応じて分割単独債権として確定的に取得するものと解するのが相当であり」、その帰属関係は「後にされた遺産分割の影響を受けない」と言っています。

給与所得者の扶養控除等(異動)申告書は、①主たる給与から受けるもの、②他の所得者が受けるもの、③従たる給与から受けるものの欄から構成されています。

 

この申告書の提出は、年末調整事務においては必須の手続きで、一般的に、本年であれば、「平成22年分給与所得者の保険料控除申告書兼配偶者特別控除申告書」と「平成23年分給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を主たる給与支払者に提出します。この場合、保険料控除申告書は平成22年分であるのに対して扶養控除等(異動)申告書は平成23年分となっています。

還付金等に係る国税に対する請求権は、その請求をすることができる日から5年間行使しないことによって、時効により消滅します。

日本における所得税と源泉徴収制度の起源

 

日本における所得税の導入はイギリスに範をとって行われ、明治20年(1887年)に導入され、課税の対象者はわずかな富裕層に限られておりました。

 

その後、幾度かの税制改正を経て昭和15年(1940年)の税制改正により勤労所得に対する源泉徴収制度を導入したときにはナチスドイツに範をとりました。

源泉徴収はともかくとして、年末調整は世界で日本だけにしかない制度だ、という神話があります。その神話について、ちょっと調べてみました。

過日の年金二重課税判決(最高裁)のように、判決等により「国税庁長官の法令解釈」に変更が生じた場合、法定申告期限から1年以内であれば「更正の請求」により納税者は救済されます。

 

しかし、更正の請求期限を過ぎたもの、つまり、法定申告期限から1年を超え5年以内の年分については、還付請求権の5年間の行使はあるものの、平成17年までのその取扱いは、納税者の嘆願申請により、税務署長の職権による減額更正で還付を実施し納税者を救済してきました。

範囲内は非課税対象

 

毎日の通勤に電車やバスなどの公共機関はもちろん、マイカーや自転車を利用する方は多いでしょう。

 

 役員や使用人の通勤にかかる費用は、通勤手当や通勤用定期乗車券として通常の給与所得に加算して支給されます。これらは、「合理的な運賃等の額」の範囲内である限り課税されないことになっており、1カ月あたりの非課税となる限度額を超えなければ源泉徴収の対象となりません。この限度額はどのように定められているのでしょうか。

専業主婦の妻がパートで働きに出た場合は幾らまでなら稼いでよいのか? という質問をよくいただきます。

 

専業主婦がパートで働く場合年収「100万円」「103万円」「130万円」の3つのハードルがあります。これは「妻に住民税がかかる。」「妻に所得税がかかる」「社会保険の扶養から外れる」ということを意味します。

今年も年末調整の時期がやってきましたが、年末調整は年末だけに実施されるわけではありません。

 

 最近では、中小企業でも海外子会社の設立、海外企業との合弁があり、従業員の海外勤務の機会が格段に増加しています。年の中途で1年以上の予定での海外勤務にもなると所得税の取扱が様変わりします。

所得税法の大幅改正が企図された

 

 当初、政府税調のホームページでは考え方の大きな転換を打ち出していました。特に給与所得者を弱者と見る立場を改め、87%を占める給与所得者への課税を中心に所得税の復権と所得再配分機能の回復を果たそうというパラダイム転換です。

先の年金受給権二重課税禁止の最高裁判決は、その解釈によっては、現行所得税体系の根幹を揺るがしかねないと言えます。

 

 相続税と所得税の二重課税を招来させる課税事象は幾つかありますが、その1つ、「土地の売買契約締結後、その引渡し前に相続開始」の課税関係も二重課税にあたるのではないかと思料されます。

1から10までの合計

 

 1から10までの足し算合計が55であることは誰でも知っていると思います。1から20までの合計はわかりますか。答えは210です。30までの合計は465です。

 このへんまでなら、実際に足し算をしてみて答えをだすことに、そんなに苦痛はないと思います。でも、1から100までの合計とか、1000までの合計とか、ということになったら、実際の足し算をするのは大変です。

実態が居住用の貸付であっても、不動産会社を介した一括借上げの場合は、契約等において居住の用に供することが明らかにされているものでなければ、家賃収入には消費税が課税される。」と言うのが税務当局の見解です。

居住用は非課税

 

 Aさんは、中規模のマンションを1棟持っておりました。中規模マンション1棟ですから、年間の収入は1,000万円を越えておりましたが、入居者はほとんどが居住用として利用しておりますから、その家賃収入については、消費税は非課税ということで、消費税の申告はしてまいりませんでした。

最高裁判決後の新状況

 

最高裁の二重課税禁止判決以後、所得税課税制度の屋台骨は根幹においてグラついています。当局はどこまで踏み込んで、どう建て直すべきか、世論の反応を見極めようとしています。多くの識者も、マスコミも、それに遠慮してか、現実を直視した提言をしません。

源泉分離課税所得についての還付申告

 

財産評価通達は預貯金・貸付金などについて、相続開始日の解約利息の手取額を相続財産として計上することを要求しています。これらは、利息請求債権です。

小学校の算数の復習

 

 算数の得意な人にとっては常識的なことなのですが、一般には意外に思われるものに、0乗の値があります。

 

 2の1乗は2で、2の2乗は4、2の3乗は8です。それで、2の0乗の値は何だと思いますか。0ではありません。

離婚時財産分与と同じ理由

 

離婚の際に財産分与を受ける場合、財産分与請求権がすでにあれば、その請求債権の弁済として財産を受け入れているだけだから、受ける側に課税はない、というのと同じ理由で、最高裁は二重課税禁止判決を出しています。

分離申告とは

 

不動産の譲渡や株の譲渡に関する所得税の申告は「分離課税」と言われます。「分離課税」という言葉がもたらすイメージからか、給与や年金や事業収入や不動産貸付収入などの毎年の所得申告とは切り離し、分離課税所得については、別の用紙で申告するものと誤解する人もいます。

大家さんの悲鳴

 

 毎年、確定申告の時期に個人の地主さんの不動産所得の計算をしますが、決まって税金が安くならないかと相談を受けます。話を聞いてみますと、確定申告の所得税から始まって、消費税、住民税、事業税、固定資産税と払う税金が多すぎるのではないのかといわれてしまいます。

耐用年数だって?

 

 建物や機械、自動車などのように、長期に亘って利用されることによって価値が減少していく資産に耐用年数が設定されています。数量的に費消されていくことが予定される物である消耗品や転売目的資産には耐用年数はありません。

 

それで、アスパラガスは?

住宅(居住用不動産)の貸付の対価として受け渡しされる家賃収入には消費税は課税されません。消費税法では住宅の貸付の定義を次のように定めています。

「住宅とは、人の居住の用に供する部分をいい、一戸建ての住宅のほかマンション、アパート、社宅、寮なども含む。」また貸付とは「契約において人の居住の用に供することがあきらかなものに限り、一時的に使用される場合は除く」としています。

離婚時財産分与での債権債務

 

離婚の際の財産分与では、分与を受ける側に財産分与請求権があり、他方に財産分与義務があると言われます。

離婚の財産分与では分与側に課税

 

離婚の際の財産分与では、分与を受けた側には贈与税も所得税もかかりません。

 

それに対して、分与した側が居住不動産や有価証券などで分与義務を履行すると譲渡所得税の対象となります。

二重課税禁止最高裁判決の計算構造

 

先月76日の年金二重課税禁止最高裁判決の新判例は、二重課税の回避として相続税課税済額を所得計算から排除することを要求しています。また、所得税法は支払済保険料を所得計算上控除するものとしています。

最高裁二重課税禁止判決の所得計算

 

 年金への所得税と相続税の二重課税を禁ずる先月76日の納税者逆転勝訴最高裁判決の年金所得の計算は、次の通りです。

年金収入-相続税評価額=年金所得

タバコ税の増税は101日から

 

2010年度税制改正でたばこ税の増税が決まりました。1本あたり3.5円(国・地方それぞれ1.75円)が引き上げられ、1箱あたり100円程度値上がりする予定です。増税は今年10月1日からの適用となります。

最高裁二重課税禁止判決の独自内容

 

 年金への所得税と相続税の二重課税を禁ずる先月76日の納税者逆転勝訴最高裁判決(長崎地裁は勝訴、福岡高裁は敗訴)の内容は、勝訴していた長崎地裁の判決と少し異なります。

 

地裁は、年金への課税は相続税で済んでいるのだから、所得税で再課税すべきではない、としたのに対し、最高裁は、相続税の課税済み部分はその後の所得税課税において重ねて課税してはならない、です。

 年金に相続税と所得税を二重課税するのは所得税法違反、と国側敗訴にする最高裁判決が76日に下されました。

年金保険への課税の現況

 

 相続税法では、年金は年金受給権として評価され、相続財産として課税されます。その後、年々の年金受給が始まると、雑所得として所得税が課税されていました。

 

ただし、年金で受けとるのではなく、一時金で受け取ることにした保険金については、相続税がかかるだけで、所得税はかからないことになっていました。

居住者か非居住者の何れかに該当するかによって、税務上の取り扱いが異なります。

災害救済法に基づき、宮崎県で発生した口蹄疫の被害救済に「義援金」の指定がなされました。義援金の名称は、「宮崎県口蹄疫被害義援金(以下「義援金」といいます。)」です。

株主優待制度の人気

"株主優待券"を株主に支給する施策は個人株主作りや自社製品・施設の宣伝等の経営目的をもって行われており、上場企業の実施数は約4分の1くらいのようです。

1.給与と賞与で全く異なる源泉徴収

給与や賞与を支給する時には、所得税の源泉徴収をしますが、賞与からの源泉徴収は毎月の給与からの源泉徴収とは計算方法が違います。

早生まれ組は、税制上の有利な控除がいつも1年遅れで、学齢期に係る扶養控除の場合は1年分損をする、という「早生まれは損」の現象は以前から存在していました。
それが、今年の税制改正によって、ダブル損になることになりました。

早生まれは1年待たされる

所得控除において、特定扶養親族や老人控除対象配偶者や老人扶養親族に該当する年齢になると控除額が増える仕組みになっていますが、この判定は12月31日で行います。

第一生命の株式上場

第一生命が、2010年4月1日に株式会社に組織変更して、東証1部に上場しました。

第一生命の保険契約者821万人のうち、120万~130万人が株を受け取ったとみられており、上場に合わせて取得する人も含めると株主数はNTT(昨年9月末時点で125万人)を上回って国内最多の150万人といわれています。