A1_法人税

難解な条文 定期同額給与の範囲等

2018年1月 9日 07:59

役員給与に関しては、原則として、「当該事業年度の各支給時期における支給額が同額であるもの(定期同額給与)」が、法人税法上損金の額に算入されます。


また、給与の改定があった場合には、改定前後の各支給時期における支給額が同額であることも要件になっていますが、その範囲を定めている条文をどのように読むかが実務上のポイントのように思います。


給与改定があった場合の条文

 その条文は次のとおりです。


「当該事業年度開始の日」(A)又は「給与改定前の最後の支給時期の翌日」(B)から「給与改定後の最初の支給時期の前日」(C)又は「当該事業年度終了の日」(D)までの間の各支給時期における支給額が同額であるもの、です(A、B、C、Dは便宜)


 条文が「A又はBのC又はD」の場合、その読み方としては、たすき掛けに読むのが通例だそうです。そのように読むと次のような類型になります。

  AからC:事業年度開始の日から改定後の最初の支給時期の前日

  AからD:事業年度開始の日から事業年度終了の日

  BからC:給与改定前の最後の支給時期の翌日から給与改定後の最初の支給時期の前日

  BからD:給与改定前の最後の支給時期の翌日から事業年度終了の日

しかし、選択肢として②と③は本条文の趣旨からして採用できないように思います。 


なお、別の読み方として、「A又はBのC又はD」は、「A又はBにそれぞれ対応するC又はD」という意味で用いられることがあり、この場合には、「AのC」と「BのD」とのいずれかという意味であるとしています。読み方としては、後者に賛成します。


事例による条文の当てはめ

 3月決算法人、給与支給日毎月25日、改定前支給額100、給与改定の総会決議等527日、改定後支給額200である場合の事例で検討しています。


・事業年度開始の日(A)から改定後の最初の支給時期の前日(C):41日から624日⇒425100525100

・改定前の最後の支給時期の翌日(B)から事業年度終了の日(D):526日から翌年331625200725200・・325200

 事例の場合、改定前後の各支給時期における支給額が同額になります。