A1_法人税

つなぎ法効果の2態

2011年6月17日 17:59

3年前の「つなぎ法」

 

3年前のねじれ国会の時、「日切れ法」と「つなぎ法」が話題になりましたが、そのときは何を日切れのまま放置し、何をつなぐかが選択されました。登録免許税、輸入たばこや酒の軽課特例などが選択されてつながれ、道路特定財源といわれたガソリン税や軽油税など、それに交際費課税ほか多くが日切れのままとされました。

 

この時、ガソリンスタンドの大盛況があったことは記憶の片隅にあると思います。

今年の「つなぎ法」

 

 今年は、政府が日切れのままにしようとしたものも含め、日切れとなるすべての法律規定がつなぎ法に取り込まれました。3年前と異なり、日切れは起きませんでした。

 

 つなぎ法により日切れの期間が暫定期間だけ延期となるのですが、たとえば、前年度までで廃止の予定だった即時全額償却のエネ革税制などは、暫定期間なお生き延びます。よって、その期間内に適用資産の新たな取得があると、即時全額償却の恩典を受けられます。

 

 また、別の例として、同じく廃止の予定だった中小企業の教育訓練費控除については、「・・・〇月〇日までに開始の事業年度・・・」という規定なので、つなぎの効果は1事業年度全体に亘ることになります。

 

つなぎ法の効果の現われ方は二通りあるのです。

 

3年前の「日切れ法」

 

 3年前に日切れが起きた交際費課税も開始事業年度についての規定でした。

 

3年前の日切れ法の交際費課税規定の場合は今回とは異なり、つなぎ法に取り込まれなかったことにより日切れが放置され、法律が一時期失効してしまいました。そうすると、その日切れの期間内に開始した事業年度については、不利益不遡及の原則に照らしても、交際費課税をすることができない、ということになります。

 

 4月1日開始の3月決算の会社の場合、平成20年4月開始期については、1年間交際費課税がありません。

 

もし、交際費課税を受けた内容での申告書を提出していたとしても、調査等に於いて減額となるべき事項であることの指摘をして受け入れさせるべく主張することは可能なはずです。