D1_法務

中小企業・小規模事業者対策として

エアバッグの欠陥で大量リコール(回収・無償修理)があった自動車部品大手のタカタ㈱は、平成29626日に東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請しました。米国法人を含む海外子会社も同様に、米連邦破産裁判所に連邦破産法11条の適用を申請しました。実質的な負債総額は1兆円を超えており、製造業では戦後最大の大型倒産です。信用不安が広がらないように支援企業も決まっており、中国の部品大手「寧波均勝電子」傘下の米自動車部品メーカー、キー・セイフティー・システムズ(KSS)が選ばれています。

 

 経済産業省も、この倒産劇が中小企業に与える影響を考慮し、資金繰り等に関する相談窓口を設置し、公的金融機関による支援を実施するなど、支援策を講じています。


セーフティネット保証1(連鎖倒産防止)の発動

 タカタ㈱と一定の直接取引関係を有する中小企業・小規模事業者を対象として、一般保証とは別枠で融資額の100%を保証するセーフティネット保証1号を発動します。


・対象となる中小企業者(以下いずれかを満たす場合)

①当該事業者に対して50万円以上売掛金債権等を有している中小企業

②当該事業者の事業活動に20%以上依存している中小企業者

・内容(保証条件)

①対象資金:経営安全資金

②保証割合:100

③保証限度額:無担保8千万円含み2億円

④保証人:原則第三者保証人は不要


その他のセーフティネット保証

 1号から8号まであります。有名なところでは業況の悪化している業種に属する中小企業者で、直近3カ月間の売上高が前年同期比で5%以上減少している等が条件の5(業況の悪化している業種)で、リーマンショックや原油価格高騰でお世話になった中小企業者も多かったかもしれません。

「溺れる者は藁をもつかむ」ではありませんが、緊急時にはありがたい制度です。

1500万円教育費非課税贈与の波紋

 今年の税制改正案として報道された孫への1500万円教育費非課税贈与が話題になっています。自分の子どもから、当然に1500万円の贈与が孫にあるものとして話しをされた、といって悩んでいる人がいました。また、基礎控除の4割削減による課税強化に対抗する策として、他の親族から借金してでも全ての孫に1500万円ずつ贈与しよう、としている人もいました。

大阪府泉佐野市が家庭で飼われている犬に税金を課す「飼い犬税」を検討していると、20126月に市長が市議会で明らかにしました。

 

平成24年度はついに1万件超か

 会社法が施行されてから約7年、合同会社という言葉を見聞きする機会がだいぶ増えてきたのではないでしょうか。制度開始当時の平成18年度、設立件数は3,392件でしたが、その後設立件数は順調に増加、23年度には9,130件に上り、24年度はついに1万件を超える見通しです。

トヨタ自動車、本田技研工業など9社が共同で合同会社を設立したことや、「KY(カカクヤスク)」でお馴染みの西友が2009年に株式会社から合同会社への組織変更を果たしたことなど、大手企業の動きもありここ数年で知名度もぐんと上がりました。

 株式会社と合同会社を比較しても、両者とも法人格があるため契約や税制面などで特に違いはありません。また、出資者全員の責任を有限責任とする点でも共通です。しかし、株式会社では原則的に出資者と経営機関が分離しているのに対し、合同会社は出資者が社員として経営にも関与します。つまり、合同会社では会社の所有者と経営者が一致することになります。

日本版ISAの導入

税制改正では、現行の上場株式等の譲渡損益及び配当に対する10%課税の軽減措置が本年末をもって廃止となり、平成261月以降は、倍の20%課税になります。

この改正のままでは、大衆課税になってしまうということで、「少額投資非課税制度」というものを創設し、投資規模500万円程度の人については、課税対象外としました。日本版ISAと言われるものです。

犯罪収益移転防止法とは?

今年4月1日より、改正犯罪収益移転防止法が施行されます。

犯罪収益移転防止法(以下、犯収法)は、いわゆるマネー・ローンダリングを防止するため、2007年に施行された法律です。マネー・ローンダリングとは、犯罪で得た資金をあたかも正当な取引で得た資金のように見せかける行為や、口座を転々とさせたり不動産や金融商品等に変え、その出所を隠す行為を言います。こうした行為に対し、金融機関や税理士をはじめとした士業者など一定の事業者に対して、本人確認やその記録の保存など、取引時の確認を的確に行うための措置を義務と課すことで、犯罪による収益の移転動向に対応しようとするのが犯収法のねらいです。

公正証書とは?

 公正証書とは、公証人という法律の専門家(元裁判官、元検察官が大半)が、人又は法人の嘱託により、法令に従って、私法上の権利・義務の変動をもたらす行為あるいはこれら権利に関する事実について作成した証書をいいます。遺言、任意後見契約、金銭の貸借に関する契約、不動産賃貸借、離婚に伴う慰謝料・養育費の支払に関する契約等に関する公正証書が典型です。

都会なのに「役場」とはこれ如何に?

皆さんは公証役場をご存じですか。地方ならともかく、都会に「役場」があるとはと驚かれるでしょう。公証役場とは公証人が執務する官公庁の一つで、全国に約300か所あります。しかし、官公庁のイメージと裏腹に、目立たない場所で、小さな古びた雑居ビルに入っていることも少なくありません。

相続二重資格の二つの事例

事例1 婿養子夫婦に子がないまま養子の夫が死亡して相続が開始したとすると、養親実親も他界していた場合、相続人は妻と兄弟姉妹になりますが、妻には配偶者としてと兄弟姉妹としての相続資格があります。

事例2 子が母の妹の養子になったものの、母もその妹も祖父より先死した場合、祖父の相続で、養子になった子は母と養母の両方の代襲相続人として相続資格を持ちます。

共有持分の放棄はみなし贈与

 共有者が自分の共有持分を他の共有者に贈与すると、受贈者には贈与税が課税されます。共有者がその共有持分を放棄したときは、民法上、その持分は他の共有者に帰属することになっていますが、これは単独行為なので贈与には該当しません。でも、相続税法上、贈与とみなされて、他の共有者に贈与税が課税されます。

共有持分の贈与も共有持分の放棄も、ここでは、同じ課税関係になります。

 納税環境整備では、延滞税等(利子税、還付加算金を含む)の見直しが特筆されます。この見直し案は、昨年の税制抜本改革案の閣議決定において、「平成25年度税制改正時に成案を得る」となっていました。

 以下、延滞税等の改正案を中心に他の税目についても概観してみたいと思います。

 法人課税については、大綱の基本理念が「成長と富の創出の好循環」であることから、改正内容は投資等減税が中心となっています。それでは、主な改正項目を概観してみたいと思います。

審判事例にもあった競馬所得事案

昨年1221日に公表された国税不服審判所の新裁決事例の中に、馬券による所得の無申告を税務署から指摘された地方公務員が、過去5年分の馬券所得を雑所得で申告したところ、税務署が一時所得に該当するとして更正処分をしたという事例がありました。申告者は、多種多様のファクターを組み合わせて着順を予想し、競走後にも結果の分析及び検討を行い、次の競走に生かして、過去6年余にわたり、毎年黒字の収益を確保していたなどとして、本件競馬所得は、営利を目的とする継続的行為から生じた所得に該当し、雑所得である旨主張しています。

 資産課税の見直しも、昨年6月の税制抜本改革法附則第21条を受けての改正内容となっています。それでは、主な改正項目を概観してみたいと思います。

 なお、以下の改正は平成2711日以後の相続又は贈与から適用されます。

 平成25年度税制改正大綱は、124日与党自民党・公明党から発表されました。内容的には、自公政権時代の平成21年度税制改正附則104条(税制の抜本的な改革に係る措置・・・格差是正、所得再分配機能の回復、税率構造の見直し、金融所得課税の一体化等)、昨年6月の税制抜本改革法附則20条(所得税の最高税率の見直し等)を受けての改正となっています。それでは、主な改正項目を概観してみたいと思います。

12月に決算を迎えた企業様も多いことと思います。決算後は会計書類の整理に気を取られがちですが、役員の任期が満了する場合には法務局での役員の変更登記申請も必要です。

事務所が手狭になった・賃貸契約が切れた等、事務所移転をする際に、様々な経理処理が発生します。旧事務所・新事務所と区別して見ていきましょう。


調査開始後の修正申告

 会社に臨場しての税務調査が開始された後、会社側が申告の誤りに気付き、即座にその誤りを正す修正申告書を提出した場合は、調査中に非違事項として指摘される可能性があるものとして、「更正があるべきことを予知」した修正申告に該当するとして、過少申告加算税が賦課されてしまうのではないかと、思ってしまいそうです。

 しかし、こういう問題をめぐって裁判になった事例があります。

 復興税が創設されたことから、平成251月から源泉徴収の実務は変わります。

具体的には、所得税の源泉徴収義務者は、所得税を徴する際に、徴収する所得税に加えて復興特別所得税(徴収する所得税額に2.1%の税率を乗じて計算した金額)も源泉徴収しなければなりません。

事業承継税制の柱は、何といっても平成20年に創設された非上場株式等(一定の部分に限ります)についての相続税・贈与税の納税猶予の特例です。この特例ですが、一定の要件を満たすことによって、相続税についてはその株式等に係る課税価格の80%に対応する相続税額が、一方、贈与税についてはその株式等に対応する贈与税の全額の納税が猶予されます。

 そして、納税が猶予された相続税・贈与税は、先代経営者(贈与者)・後継者の死亡等により免除されることになっています。                  

留学生を採用したら

 今年も残すところあと数か月。来年3月卒業の留学生を採用予定の事業主様は、そろそろ在留資格変更手続きに向け準備を始めたい時期です。

役員給与の支給の仕方に関わる税法制限

役員給与(役員報酬と役員賞与)は原則損金不算入です。例外として、次のものが損金算入となります。

a 定期同額の役員報酬(期首から3ヶ月以内の改訂は可)<事前届出不要>

b 有価証券報告書を提出する非同族会社の利益連動役員賞与<事前届出不要>

c 事前確定届出給与(決算確定から1ヶ月以内)

 制限の趣旨は、会社の景況に合わせた役員報酬の随時の改訂や、利益の額に合わせた賞与の支給を排除しようとするものです。

復興特別法人税と復興特別所得税の相違

 法人に課せられる復興特別法人税は、

●期間 平成2441日以後3年間に開始する事業年度における36ヶ月間が課税対象期間

●税率 10%

●課税対象額 次の法人税額

別表一()4欄 + 別表一()5欄

●復興特別法人税申告書を別途提出

●復興特別法人税には中間申告・予定納税がない

減資しても資本金等は減らない

 会社法上、減資によって欠損金を補填することができます。資本と利益の混同です。法人税法では、欠損補填の減資をしても、資本と利益の混同はしないので、「資本金の額」は不変です。

それでも、交際費、寄付金、各種租税特別措置における中小企業の判定等などは、法定資本金をベースにするので、効果はあります。

ただし、法人住民税の均等割については、資本金等の額が基準になるので、いくら減資しても無償の場合は効果がありません。

弁護士会役員活動費の必要経費性

 弁護士会の役員としての活動に伴い支出した懇親会費等を事業所得の金額の計算上必要経費に算入し、また、消費税等の額の計算上課税仕入れに該当するとしたことが、税務調査で否認されたことによる税務訴訟の高裁判決が出ました。

納税者逆転勝訴で、その判決理由において「必要経費の業務関連性」が明示されました。すべての事業所得に関わりのある、意義ある判決と言えます。

合併と会社分割は違うのに同じ扱い

合併では被合併会社は消滅します。それに対して会社分割では、分割会社の一部分だけが消滅し、分割承継会社に引き継がれるので、部分合併と言うこともできます。

従って、会社分割の場合の分割承継法人の消費税の課税・免税事業者の判定は、分割承継法人の基準期間の課税売上高と、分割法人の基準期間の課税売上高の内の、分割部分に対応する金額を合計して、合計額が1千万円を超えるかどうかで判定しそうに推測されます。

しかし、そうではなく、分割部分に対応する額を求めることはせず、合併の場合と同じく、分割承継法人と分割法人の各基準期間の課税売上総額の合計額を判定対象にします。部分合併の性格でも、全部合併の扱いです。

法定相続による「不平等」を正す規定

我が国の相続法では、故人(被相続人)と相続人の身分関係に応じて、法定相続分が固定されます。しかし、例えば、被相続人の事業を無償で継続させた、被相続人に資金援助した、あるいは、長年被相続人を介護し続けた相続人が、何もしなかった相続人と相続分が同じでは、かえって不公平になります。このように、被相続人のために多大な貢献をした相続人を保護する途として、寄与分という制度があります。

合併前各法人の規模の合計で

合併は、合併法人と被合併法人との合体ですから、合体後の課税・免税事業者の判定は、合体前の各法人の該当基準期間の課税売上高を全部合計して、合計額が1千万円を超えるかどうかで判定します。

居抜き物件とは

 店舗内の内装・備品が残っている状態で売買・賃貸できる居抜き物件。旧テナントの設備や什器備品などをそのまま利用できるため、この居抜き物件をターゲットに店舗拡大を図る企業も多く見受けられます。設備投資が必要な業態にとっては、低コストでの開業が見込まれるため、初めて起業される方からも人気の物件です。

事業年度後半、人事異動の多い季節

10月から事業年度後半、といった企業も多いことと思います。事業年度の区切りに合わせ、多くの企業では人事異動が行われます。引っ越しサービスを提供するアートコーポレーション株式会社が行ったアンケート調査によれば、10月は4月に次いで二番目に人事異動が多い時期となっているようです。人事異動は従業員にとって大きな環境変化ですが、許認可を取得している企業の場合、企業の事業そのものの継続に関わる変化にもなり得るため注意が必要です。

一般の家庭でも使えます

家族の財産管理や承継に「家族信託」を活用する動きが注目されています。信託と言うと資産家の話と思われがちですが、対象資産は「自宅」です。

2007年に信託法が改正され、「個人信託」のひとつとして一般家庭の「家族信託」が可能になりました。例えば、父親が亡くなり1人暮らしの母親が家を、長男に信託し長男は母の自宅を管理しながら母をその家に住まわせるということができます。このような信託を「家族信託」といいます。

インバージョンの準備としての親株取得

 外国親法人P株式を用いるコーポレート・インバージョン(逆さ再編)を実行するには、まず合併法人Bが親法人株式Pを取得する必要があります。組織再編の交付株式としての親会社株式取得は、会社法も容認しています。取得方法については特に触れていません。

法人税法も、親法人から直接提供された親法人株式ならば、取得時や組織再編実行時に時価評価不要としているだけなので、取得方法に制限がありません。

コーポレート・インバージョン

 外国親法人株式を用いる合併、分割、株式交換により、内国法人を適格組織再編で外国法人系列の子会社・孫会社にしてしまう、ことができます。これをコーポレート・インバージョン(逆さ再編)と言います。

 外国親法人株式は国外財産であり、外国親法人の法人税の申告は当該外国になされるだけで日本国にはなされません。

外国親法人が組織再編の当事者になる

 組織再編対価の柔軟化により、合併、分割、株式交換で交付する株式が、これらの当事者会社のさらにその上の親法人の株式であっても、税制適格組織再編となることになりました。

それで、これらの親法人株式の発行法人が外国法人に該当する場合があり得ますが、会社法も、法人税法もそういうケースを排除していません。その結果、外国法人が組織再編、特に税制適格組織再編の当事者になることになりました。すなわち、内国法人を適格組織再編で外国法人系列の子会社にしてしまう、ことが可能になりました。

組織再編対価の柔軟化

会社法では、平成195月から(会社法自体の施行時期は平成185月なので1年後)、会社が組織再編に際して株主に交付するものを、株式だけでなく、金銭その他の財産とすることをも認めています。これを組織再編対価の柔軟化といいます。

組織再編対価の柔軟化が認められることにより、いわゆる交付金銭等再編・三角合併等が可能になりました。

定義規定と固有概念

法人税法の第2条は定義規定です。ここで規定されている言葉の意味が、法人税法で使われるときの固有の意味になります。例えば、『現物分配』という言葉には、それに続く( )書きがあり、そのなかに「法人がその株主等に対し当該法人の次に掲げる事由により金銭以外の資産の交付をすることをいう。」となっています。

もちろん、規定されるまでもなく、誰もがその言葉を理解しているものについてはいちいち定義規定は置かれません。

会社法の位置づけ

 会社法では、有償減資による資本の払戻し(その他資本剰余金の処分による配当等)を受けた場合は、払戻しの対象となる有価証券が売買目的有価証券である場合を除き、原則として払戻し受領金額をその対象有価証券の帳簿価額から減額します。仕訳で表すと次のようになります。

 

 現預金×× / 有価証券××

匿名召喚状(John Doe Summons

 日本と異なり、アメリカには、裁判所の召喚状に基づいて行う税務調査(summons サモンズ)があります。

 サモンズは第三者調査に有効な制度です。対象が幅広く、スイスUBS銀行やHSBC(香港上海銀行)へのサモンズに象徴されるように海外に向けても発せられます。匿名召喚状(John Doe Summons)という調査対象者を特定するための手法で行われます。タックスヘイブンの守秘義務を売りにしていたこれらの銀行商売に風穴を開けたので、世界的に話題になりました。

高速ツアーバス、許可制導入の流れ

 今年4月、関越自動車道で7名の命を奪う痛ましい事故が起きました。これを受け、国土交通省では高速ツアーバスの厳格な制度設計と安全性確保のため、新たに新高速乗合バス制度を設計し、早期に新制度への移行を促す旨を発表しました。

会社法の位置づけ

 会社法では、減資は無償減資のみと位置づけられています。旧商法のような直接的な資本金の払戻しによる有償減資はありません。

 具体的には、資本金の減資は、減少する資本金を「その他資本剰余金」又は「資本準備」への振替です。簿記上、仕訳で表すと次のようになります。

「資本金場××/その他資本剰余金××」又は「資本金××/資本準備金××」

したがって、減資前と減資後の「純資産の部」の内部の変動だけで純資産の部そのものの額に何ら変動はありません。

 会社法では、有償減資ができなくなったのか、というとそうではなく、「無償減資+剰余金の配当」として位置づけることで可能となります。この場合の「剰余金の分配」は、利益剰余金の配当ではなく、その他資本剰余金の配当です。

仕訳で表すと、先ず、「資本金××/その他資本剰余金××」、次に「その他資本剰余金××/現預金××」となります。

民法と相続税

 民法では、養子の数に制限をもうけていませんが、相続税では、相続人に養子がいる場合の相続人の数、法定相続人ですが、その数に含める養子の数を制限しています。理由は、養子の数が増えると次のような税負担の軽減が図られるからです。

①遺産に係る基礎控除額が大きくなる

②累進税率が緩和され相続税の総額が縮減される

③保険金の非課税限度額が大きくなる

④退職手当金の非課税限度額が大きくなる

法人税法では、実質的に前期の所得と通算して法人税額の計算ができるという「欠損金の繰戻しによる還付」の制度を設けています。

平成22年度税制改正前

 法人税では、適格吸収合併であっても、被合併法人(消滅会社)の欠損金を引継ぐことはもちろんのこと、合併法人(存続法人)の欠損金の利用についても厳しい制限を設けています。理由は、被合併法人の収益力や含み益資産を引継ぎ、合併法人の欠損金の早期償却などの租税回避の防止です。

 改正前では、支配関係の合併にあっては、5年間の資本関係の継続、一方、それ以外の合併の場合は、共同事業要件(事業規模、特定役員の就任等)を満たすことが欠損金利用の前提でした。過去に、合併法人がこの制限規定をうっかり失念し、意図しない結果を招来させてしまうようなことがありました。その内容は、こうです。

 相続分の譲渡は、あまり馴染みのない言葉ですが、民法にもその規定があることから、相続における遺産分割の一形態として利用されています。当然、相続財産が未分割であることが前提です。

重加算税とは

国税の課税標準等又は税額等の計算の基礎となるべき事実の全部又は一部を隠ぺいし、又は仮装した場合に課される税金で、増加した本税に対して原則35%。無申告の場合は40%の税金が課されます。

許認可がいらない?エステティック業

 会社で行う事業の中には、許認可や届出を行うことが営業要件になっているものもあり、こうした許認可の取得は事業を開始する上では一つのハードルになります。

これに対し、エステティック業は基本的に許認可や届出を必要とせず、一人での運営やマンションの一室を利用した小規模なサロンの開業ができることから、特に女性からの人気が高い業種の一つです。

しかしこうした許認可が不要な事業であっても、競合他社との差別化や消費者の様々なニーズに応えるため施術メニューを増やすなどして、結果的に他の許認可事業に触れてしまわないよう注意が必要です。

生命保険金は相続財産ではない

相続によって引き継がれるのは、プラスの財産だけではありません。例えば、被相続人に借金があれば、借金も同時に引き継がれることになります。借金の方が多い場合は、『相続放棄』をすることもできますが、ここで気になるのは、相続放棄をした場合、被相続人の生命保険の保険金を相続人が受け取ることはできるのかと言うことです。

結論から言えば、生命保険金の受取人が相続人の場合、相続放棄をしても、生命保険金を受け取ることはできます。つまり、保険金請求権は相続人にあり、被相続人の財産ではなく、相続人の財産とみなされるため、相続放棄をしても生命保険金を受け取ることは可能なのです。

しかし、ここで注意しなければならないのは、生命保険金は相続財産には含まれませんが、相続税の対象になることです。次に、生命保険金の税法上の取り扱いについて説明したいと思います。

銀行救済のための欠損金繰越期間延長

8年前金融庁は税制改正要望として、銀行破綻を救うために、銀行については赤字の繰り越しの期間を5年から10に延長することを求めました。その結果、平成16年度の税制改正では、欠損金の繰越控除期間が5年から7年に延長となり、さらに大幅な損失を計上していたそれ以前の過去3年前に適用期間が遡及することになったので、要望の10が実現しています。

日本のパスポートと査証の免除

査証(=ビザ)とは、入国事前許可証のことです。海外へ渡航するためにはパスポート(=旅券)を携帯しますが、パスポートを所持しているだけでは足りず、あらかじめ入国しようとする国の領事から入国の事前許可として査証の発給手続きを必要とすることがあります。

しかし、観光や商用など一定の目的で短期的に滞在する場合において、政治的、経済的理由による外交関係が当該国間にある場合、またはその国の外交政策内容によっては、この査証発給手続きを免除する措置が行われています。特に日本のパスポートを所持する者が海外へ短期訪問する場合、多くの国で査証免除が実施されていますので、海外出張が多くても査証発給手続きはしたことがないという方もいらっしゃるはずです。

脱税情報を買ったドイツ情報機関


 脱税情報の告発は、アメリカでは賞金ものであり、日本でも内部告発は、最近では保護すべきものとされています。

 しかし、脱税情報を漏洩したとして、国際手配されている民間人がいます。リヒテンシュタイン国籍で、リヒテンシュタインの主要銀行の一つのLGT銀行の元行員で、容疑は同国秘密保護法違反による顧客情報窃盗罪です。

 情報漏洩先はドイツの情報機関で、メルケル首相の了解の下、400万ユーロ(約7億円)以上の対価が支払われました。

 親族で複数の会社を持っていて、その中に多額の欠損金や含み損(欠損金等)を抱えている会社があれば、この欠損金等を適格合併等により親族の他の黒字会社に引継できないものか、と考えたくなります。

 例えば、個人「甲さん」及び「その親族」は、X社の株式とY社の株式をそれぞれ100%保有、X社は優良会社、Y社は債務超過で多額の欠損金を抱えている、甲さん及びその親族が保有しているX社及びY社の株式の保有割合は異なっている、保有期間5年超、この前提で考えてみましょう。

支給しているのは省庁だけではない

 融資と違い、返済義務がない補助金や助成金。機会があれば誰もが一度は活用したいと考えたことがあるのではないでしょうか。

補助金・助成金と一口に言っても、その支給源は様々です。雇用関係の助成金を扱う厚生労働省や、中小企業庁などの省庁だけでなく、各市区町村でもそれぞれの地域性に合わせ、産業振興を目的としたユニークな補助金・助成金を支給しています。

物納は最後の砦?


 国税は金銭で納付する事が原則ですが、相続税については延納によっても金銭で納付する事が難しい時は、一定の相続財産による物納が認められています。

 延納とは、相続税が10万円を超えた際に担保を提供する事によって、相続税を年賦で支払える制度です。ただこれには利子税がつきますので、実際の相続税よりも、総額では多く払う事になります。

 物納は、延納でも支払えない場合に利用できる制度ですから、最終手段と言うべきものです。「金銭は老後の為にとっておいて、土地を物納して相続税を納めたい」といった方法は取れません。

コンプガチャ商法とは?

 CMでもすっかりお馴染みとなった「グリー」や「モバゲー」などが配信する携帯電話向けゲームですが、これらの中で提供されている「コンプリートガチャ(コンプガチャ)」と呼ばれる商法について、消費者庁が景品表示法で禁じる懸賞に当たると判断、見解を公表するとの報道により、業界が自主規制をまとめる動きを見せています。

期限切れ欠損金とは

 

 期限切れ欠損金は、法令上の用語でなく造語ですが、平成22年度税制改正で確実にその市民権を得ました。

 

この期限切れ欠損金は、清算事業年度の課税方式が「損益法」に改められたことにより、債務超過法人に青色欠損金を上回る債務免除益が生じ、担税力のない課税所得が発生してしまうことを回避する目的で、一定の条件下で清算事業年度において損金算入を認めるものです。

 

期限切れ欠損金の内容・範囲ですが、「過去の青色欠損金」、すなわち、所得から控除できる期限を経過(失効)してしまった欠損金(平成23年度税制改正で現行7年から9年に延長)ではないか、と思われがちですが、そうではありません。

 

社外流出・損金不算入である「交際費」や「寄附金」もこの期限切れ欠損金に含まれています。

 人事考課の公正性と納得性は、極めて大切であり、欠如すると会社に対する社員の

信頼が失われ、働く意欲を低下させることになってしまいます。

 

 つまり、人事考課の結果に基づいて社内等級や賃金が決定されますから、その考課プロセスが社員から見てブラックボックスの中にあり、何を根拠として、誰がどのように考課し、決定したのかが不明瞭な場合、到底社員の納得は得られません。

7月からスタート!

改正入管法と外国人の在留管理

平成21年、外国人の出入国管理を定める法である「入管法」の改正版が公布され、今年7月9日からいよいよ施行されます。これにより、外国人の方の在留制度が一部変更されることとなります。

2つの共同事業要件

 

 法人税の条文に「共同で事業を営むための」という文言が2箇所で使われています。

 

1つは、組織再編において、適格合併等(分割、現物出資等)を充足するための要件として、もう1つは、適格組織再編を充足した上で、被合併法人の繰越欠損金の引継及び合併法人等(分割承継法人、被現物出資法人等)の欠損金の利用制限を解除する要件として使われています。

 

ただ、両者はまったく同意語でないことから、前者を「共同事業要件」、後者を「みなし共同事業要件」と呼んで区別しています。

原則は取得原価主義

 

 法人税法では取得原価主義が原則です。

 

取得原価主義とは、資産の帳簿価格を、その資産の取得時に支払った金額に基づいて計上するもので、決算期末の時価に基づいて計上する時価主義と対をなす考え方です。

 

取得原価主義のもとでは、評価損や評価益の計上はありません。

専門用語とのギャップとは?

 

どの業界にもあるでしょうが、法律上の専門用語と一般用語にギャップがある例が結構見られます。ここでは、刑事手続に焦点を当てて、いくつかご紹介します。

申告するのは税務署だけ?

 

決算月は会社の任意で決めることができますが、やはり圧倒的に多いのが3月決算。1年間の事業年度を終え、新年度を迎えるにあたり、今まさに決算申告の準備を進めているという企業も多いのではないでしょうか。

 

事業年度終了後に申告しなければならないのは、税務署への決算申告だけに限られません。税務署の他、どんな官公庁へ申告(申請、届出)をする必要があるのかおさらいします。

運輸事業と環境問題

グリーン経営認証とは

 

エコ意識が高まり環境保全活動が注目されている中、国土交通省では環境行動計画に基づき、運輸事業者に対し環境負荷の少ない事業運営を目指すグリーン経営の普及を進めています。

 平成24年度の税制改正においても、基礎控除を4割圧縮(基礎控除5,000万円から3,000万円、法定相続人1人当たり1,000万円から600万円)するとともに最高税率を引き上げるという相続税の増税案は見送られました。結果、「社会保障と税の一体改革」では、平成2711日からの実施を目指すとなっています。

 

この増税案の根拠ですが、富の再分配、格差是正といった大義もありますが、1つには、バブル崩壊後の地価下落が止まらず相続財産の価額が相対的に小さくなったことも根拠であると言われています。

算数の復習
①A×15%+B×35%=$6,938,744
②(A+B)×17.4%=$6,938,744

 この①②の連立方程式を解くと、

A=$35,092,49888%)

B=$ 4,785,34012%)、となります。

③A×15%+B×35

 =$21,660,000×15.4
④A+B=$21,660,000
 この③④の連立方程式を解くと、
A=$21,226,80098%)
B=$  433,200 2%)、となります。

「永住者」とは

 

在留資格「永住者」とは

外国人は、日本での活動内容に合わせた在留資格(27種類)が交付されることで、日本に滞在することができます。この在留資格には、日本に滞在することができる有効期間が定められており、期間を満了した場合は本国へ帰国するか、更新の手続きを取る必要があります。

 

しかし、「永住者」と呼ばれる在留資格には、他の在留資格のように期間の制限がなく、更新をする必要がありません。また、一般的な在留資格の場合、その在留資格によって就労条件等活動内容が制限されますが、永住者にはこうした活動に特段の制限がないため、他の在留資格に比べ日本での生活が非常に自由になります。

韓国のみなし相続財産

 

 東京税理士界のホームページには韓国の税制を紹介しているページがあり、そこを見ると、韓国にも日本と似たような相続税の制度があることが、わかります。

 

 ただし、みなし相続財産のところが特異です。相続開始前1年以内に2億ウォン以上、相続開始前2年以内に5億ウォン以上を処分(債務を負担した場合を含む)した財産がある場合で、その使途が説明できない状況にあったら、その使途不明財産は、相続財産とみなされます。

振り込め詐欺ではじめての税務係争

 

平成20年中に、いわゆる振り込め詐欺の被害に遭い、だまし取られた金額分の損失が雑損控除の対象になるとして、税務署と国税不服審判所で争った人がいました。

 

長男と名乗る氏名不詳者から、電話で「勤務先の金を流用したので、穴埋めするための金が必要である」旨のウソを告げられ、電話の相手方が長男本人であり、金を必要としているものと誤信し、郵便局から、電話の相手方が指定した銀行口座に240万円を振込送金し、さらに、翌日と1週間後にも電話でのウソに乗じて260万円及び320万円、合計820万円を振込送金し、その後にだまし取られたことに気付き、警察署に被害届を提出した、と言う事例です。

MOTTAINAIの浸透と環境ビジネス

 

2004年に環境分野で初のノーベル平和賞を受賞したケニア人女性ワンガリ・マータイ氏が、2005年に来日した際「もったいない」という日本語に非常に感銘を受けたことから、この美しい日本語を環境を守る世界共通語「MOTTAINAI」として広めることを提唱しました。

 

提唱から6年以上の月日が経ちましたが、ここ数年の不景気による所得減、さらには昨年の東日本大震災がきっかけとなり、今再び「もったいない」の精神が浸透を見せています。

武富士事件の場合

 

 武富士最高裁判決で、国側逆転敗訴の結果、加算税、延滞税を含め1,585億円納付していたものに、約400億円の還付加算金を付して、約2,000億円が還付されました。

 

還付加算金は国税側からの利子に相当するもので、4%余の利率で計算されることになっており、納税者側の早期納付の場合の軽減ペナルティーとしての利率と同じもので、納税者にも国税側にも、適正申告納付・適正課税執行を促すものとして制度化されているものです。

何度でも更正処分ができるが

 

 法律の建前では、何度でも更正の請求や更正処分ができることになっています。

 

但し、期間制限の範囲内ということなので、従来は、更正の請求期限が1年と短期だったことから、何度もの更正の請求はありえなかったし、それに対応する更正処分が何度も行われるということは滅多にないことでした。

 

ただし、昨年12月の法改正で、その期間が最低5年に延びたので、建前だけでなく、何度もの更正の請求や更正処分が現実味を帯びるようになってきました。

 昨年6月、NPO法と寄付税制が大きく改正されたことで、今年4月1日から認定NPO法人にかかる制度が変化します。

 

認定NPO法人制度とは?

 

 認定NPO法人制度は、NPO法人への寄附を促すことにより、NPO法人の活動を支援するために設けられている税制上の措置です。

 

一定の要件を満たし認定NPO法人に認められると、通常のNPO法人と違い、認定NPO法人に対して寄附すると、寄附をする人の税負担が軽減されるようになっており、通常のNPO法人よりも寄付を受けやすい環境になります。

争えないという理由

 

 「修正申告をすると争えない」と言われることが多いのですが、それは修正申告が自らその税額を確定する行為だから、ということに由来するものではありません。

 

 当初申告をして、さらに修正申告をして、その後、減額更正の請求をして、税務署長により減額更正処分が拒否されたら、当然に争えます。

 

 「争えない」と一般に言われる理由は、更正の請求に期間制限があり、期間が経過してしまっていることが多いからです。

予測に反して確認規定になった その1

 

 個人の受け取る保険金が、会社契約で、保険料の半分が会社負担であった場合、個人の一時所得の計算上、その会社負担保険料を必要経費として控除できるか、否か?

 

この問題での訴訟で、国の敗訴が濃厚だったので、平成23年度12月税制改正で、会社負担分は控除不可と政令を変えました。

しかし、予想に反して、最高裁では逆転勝訴になったので、不必要な政令改正をしたことになりましたので、改正は新たな意味を持つことのない確認規定を設けたことになりました。

負担していない保険料の控除可否

 

 養老保険の満期がきたので、満期保険金を受け取り、確定申告をした人がいます。個人が受取った満期保険金は、一時所得として所得税・住民税の課税を受けることになります。一時所得では「収入を得るために支出した金額」は必要経費となります。

 

その保険が会社契約で、保険料の半分が会社負担であった場合、個人の一時所得の計算上、その会社負担保険料を必要経費として控除できるか、否か? どちらか?

成年後見制度とは

 成年後見制度とは、認知症など精神上の障害により判断能力が低下した人を守る仕組みで、成年後見人等を選任し、判断能力が低下した本人に代わって成年後見人等が財産管理身上監護をすることによって、本人が安心して生活できるよう保護・支援することを目的とした制度です。

雑損控除の対象事由

 

雑損控除の損害の原因は、次のいずれかの場合に限られます。

 

(1) 震災、風水害、冷害、雪害、落雷など自然現象の異変による災害

 

(2) 火災、火薬類の爆発など人為による異常な災害

 

(3) 害虫などの生物による異常な災害

 

(4) 盗難

 

(5) 横領

最近の判例から見た競業避止義務

 

 労働者が退職する場合、営業上の企業機密や顧客の個人情報等の漏洩を防ぐ目的で一定期間の競業他社への就業を禁止している事があります。

 

平成22年に出された判決から競業他社への就業の禁止について考えてみたいと思います。

住民税においても寄附金控除はあります。

 

控除方式は、住民税額からの控除「税額控除」のみです。

 

住民税の控除対象となる寄附金は、概ね次のとおりです。

 平成23年分の還付申告は、本年の11日からすでに始まっています。

 

平成23年分については、多くの方が震災関連の寄附(義援金)をされ、それに伴って寄附金控除の適用を受けられる方も多いと思います。

 冬の寒さもいよいよ大詰めとなってきました。寒い中外を歩いていると、焼き芋屋さんの「いしや~きいも、おいも」という声についつい反応してしまいます。

 

ところで、焼き芋屋さんのように食品の移動販売をするためには、何か許可を受ける必要があるのでしょうか?

やはり起きていた税務係争

 

平成19年に相続がおき、相続税申告では3198万円余で評価した土地を、平成21年に3000万円で譲渡した事例があります。

 

これについて納税者が、相続税で時価課税済みなのだから、譲渡所得税が課税されるとしたら二重課税ではないか、と問うて国税不服審判所に審査請求しています。

審判所は、法律で課税を容認しているとして、訴えを棄却しています。

 領収書は、金銭の受領を受けた者が、その受領(領収)の事実を証明するために作成し、その支払者に交付する単なる証拠文書又は証書であるといえます。

 

 ただ、作成された領収書が印紙税の課税対象となるには、金銭の受領が売上代金に係るものでなければなりません。

「公告」とは、法律で決められた出来事が起きた場合に、その事柄を広く一般に知らしめることを言います。

 

たとえば、決算や合併、分割、組織変更、解散等などが起きたときには公告をする必要があります。

誰でも簡単に売り買いが楽しめるとして、ネット取引の中でも最も一般に馴染み深いインターネットオークション。しかし、こうしたネットオークションを通じたトラブルや違反摘発も年々増加しています。

平成23年度の税制改正は、2次改正で復興増税とセットで昨年1130日に成立、同年122日公布・施行となりました。

 

そして、同年1210日には「平成24年度税制改正大綱(23年度税制改正の積み残しの一部を盛り込み)」が閣議決定されました。

 所得税に関する平成23年度の税制改正は、当初案の目玉であった法案が削除され、2次改正で東日本大震災復興増税とセットで昨年1130日成立、同年122日公布となりました。

相続・贈与税の平成23年度税制改正の当初案は、昨年6月に分離した「経済社会の構造の変化に対応した税制の構築」、いわゆる税制構築法案、同年1028日の修正後の同案のいずれにも含まれていましたが、同年1110日の三党協議で、突如、その全てと言っていいほどの法案がボツになりました。

法人税に関する平成23年度の税制改正は、当初案の殆どが2次改正で東日本大震災復興増税とセットで昨年1130日成立、同年122日公布となりました。

税制抜本改革の先行措置

 

 2012年度税制改正大綱には、「税制抜本改革」という言葉が何度も出てきます。大綱によると、その抜本改革の一部は2011年度に先行措置として改正案とされていたようです。ただし、国会通過がままならず、積み残しが発生したとしています。

 

積み残しの一部である給与所得控除や退職所得2分の1課税については2012年度改正案として国会に再提案されます。積み残しの残りのものである、相続税・贈与税の改正は「税制抜本改革における実現を目指す」としています。

執行役とは

 

 執行役は、会社の業務を執行する者であり、委員会設置会社ではその設置を義務付けられています。

 

委員会設置会社とは、指名委員会、監査委員会、報酬委員会(以下「委員会」という)を置く株式会社で、会社法でその内容が定められています。

 

 執行役は、取締役会の決議によって選任されますが、取締役を兼ねることもできます。それ故、執行役の身分は、会社との関係では委任に関する規定に従うことになっています。

 

 それでは、委員会設置会社の取締役の権限は何かということになりますが、取締役は、会社の業務を執行できず、もっぱら、取締役会の構成員として基本方針の決定や監督に専念することになっています。あくまでも、会社の業務執行は、執行役の専権事項です。

自治体(地方自治体)の会計は家計簿方式

 

財政規模が何百億円の自治体と我が家の家計簿の仕組みは同じです。

 

日々の現金の出入りを記録していくだけのシンプルな現金主義です。

 

平成18年に夕張市が事実上破綻するまでは何の問題もないと思われていました。

税制改正の政局化から学ぶこと

 

今年の税制改正のうち、政府の目玉としていた改正税法は、半分ぐらいしか国会通過の見通しがありません。3月の時点で、自民党・公明党の3ヶ月つなぎ法によって辛うじて日切れを刹那的に回避したものの、6月の時点で同じようなつなぎ法だったら、そこに入っていなかった電子申告控除やバリヤフリー改修控除、森林計画特別控除は税制として消滅することになっていました。

 

最早、納税者有利規定といえども、遡及適用立法は、制度廃止のリスクを伴っていることを見過ごすことは出来ません。

1円ストックオプションの世界傾向

 

 株式報酬型役員退職金の性格の1円ストックオプションがアメリカで急増している、と107日の日経新聞が報じていました。

 

ストックオプション(新株予約権)は、日本では、1997年に解禁され、1円ストックオプションの税制が明確になったのが20032004年でした。日本での1円ストックオプションは、20072008年に急増期があり、現在も少しづつ増えており、それに比して、通常型のストックオプションは減少傾向にあり、両者の比率は現在半々のようです。

減価償却資産が一つ増えた

 

 7月22日改正の法人税法施行令で、「公共施設等運営権」という名の新しい減価償却資産が生まれました。

 

 「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律」いわゆるPFI法の改正法が61日に公布されたことにより、税制も改正されたからです。

遡及立法合憲判決の意義

 

 法律によらなければ課税できないとの憲法原則は、自分の税金がいくらになるのか予測しながら経済選択行動することを保障するためのものであり、予測計算判断を十分にできるようにするための期間こそ確保すべきことを要求するものです。

 

翌年施行などのように、公布した法律の熟知までの期間の十分な確保への要求です。

 それを有らぬことか、遡及立法まで合憲とする無謀な最高裁判決が平成23922日にありました。

 

不動産の損益通算廃止立法の遡及適用に係る争訟事案です。

その無謀さのゆえか、判決には逆に、増幅的な政治的効果が生まれてしまったと言えそうです。

最高裁の遡及立法擁護判決

 

平成16年の土地建物の譲渡所得と他の所得との損益通算を廃止する税制改正は年初への遡及適用だったことによる、遡及課税が許されるかを争った裁判がいくつも起きていました。

 

「租税法規不遡及の原則に違反し違憲無効」とする判決、合憲とする判決がそれぞれあり、最高裁にまで争訟はつづき、平成23922日最後の判決がありました。

租税法律主義の憲法規定は遡及立法による課税を禁止していない、との判決です

円高の進行で助成金支給要件を緩和

 

 雇用調整助成金(中小企業緊急雇用安定助成金)は、経済上の理由により、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が雇用を維持するために休業を実施した場合、休業手当等の事業主負担相当額の一定割合を助成する制度です。

 

 この度、円高の影響を受けて事業活動の縮小を余儀なくされた事業主に向け、平成23107日以降、雇用調整助成金を利用する場合「最近3カ月の事業活動が縮小している事」としている支給要件を1ヶ月に短縮するとともに、最近1ヶ月に事業縮小する見込みでも利用手続きの開始が可能になりました。

遺言の効力について

 

遺言は、売買、賃貸借と同様、法律上の権利義務の発生をもたらす行為です。

 

また、遺言は、遺言者の一方的な意思で完結し、かつ、遺言内容は遺言者の死後、書かれた文言に従って実現されます。

 

そのため、遺言が有効になるための要件は厳格であり、これに反した場合は無効となります。

10月決算法人から利用可

 

 中小企業倒産防止共済の掛金引き上げの施行日は政令委任になっていましたが、ようやく916日この政令が公布され、10月1日施行と定まりました。

 

この政令の基となる法律「中小企業倒産防止共済法の一部を改正する法律」は平成22414日の成立です。鳩山内閣のときです。それから1年半、菅内閣を経て野田内閣まで、随分永いこと待たされました。

赤信号みんなで渡れば怖くない

 

有価証券報告書提出会社以外の株式会社は、決算公告が義務付けられていて、官報または日刊新聞紙もしくはインターネットで公告することになっています。

 

 しかし「赤信号みんなで渡れば怖くない」で、ほとんどの中小株式会社がその義務を無視しています。罰則はあるのですが、発動されたことはありません。

不法就労とは?

 

 不法就労とは、日本に滞在する外国人が、許可を受けないで収入や報酬を得る活動を行ってしまうことを言います。

 

在留できる期間を超えて日本に残留している外国人(=不法滞在者)の就労はもちろん、たとえ正規の手続きを踏んで在留資格を持っている外国人でも、その資格で認められている活動以外の活動を行い、収入や報酬を得た場合は、不法就労に該当します。

 法人税法では、収益の計上は別段の定めがある場合を除き、一般に公正妥当と認められる会計基準に従って処理されます。

 

そこで「請負」と「委任」によって、収益の計上にどのような違いが生じるか検討してみたいと思います。

 税法は侵害規範なので文理解釈に依るべき、とは判例や学説での通説的見解です。

 

償却費計算規定の文理解釈

 

それで、減価償却の規定をみてみると、

 

1項で、「各事業年度終了の時において有する減価償却資産」について規定し、

 

2項で、適格分割等による期中移転資産について規定しています。

 

  すなわち、①期末に在る資産、②適格分割等での期中異動資産、この2つに対してしか規定は存在していないということです。

 

そういうことからすると、この2つ以外、①非適格組織再編での期中異動、②期中売買、③期中除却・廃棄、④その他、の理由での期中異動・期末不在資産については、税法に規定がないということになります。

 

これが文理解釈から出てくる結論です。

自己株式取得の税務処理の原則

 

自己株式の取得は資産の取得ではなく、減資と同じ株主資本の部分清算と解するのが税務の原則です。

 

減資の場合には出資した元本を超える払戻しがあるとき、その超える部分についてみなし配当という扱いになります。自己株取得も同じで、出資額(100%資本組入れだったら従来の額面金額)を超えた対価での自己株取得では、その超える部分についてみなし配当という扱いになります。

組織再編と繰越欠損金の引継ぎ

 

 法人間の取引価額は時価であることを原則とする、という時代には、法人の繰越欠損金が引き継がれたり、制限を受けたりということはありませんでしたが、平成13年の企業組織再編税制の施行に伴い、簿価での資産異動が法人間で出来るようになってからは、適格合併での繰越欠損金の引継ぎが認められるようになりました。

債務超過子法人の清算での想定外

 

グループ法人税制では、完全支配関係にある親子会社間で、子会社が解散した場合に親会社が「子会社の未処理欠損金額を引き継ぐ」ことになり、その代わり子会社株式消滅損は認識しません。

 

ところで、解散子会社の残余財産確定までに、親会社において子会社株式の評価損を子会社の資産状態の著しい悪化を理由に計上してしまえば、子会社株式消滅損は生じなくなり,それでも未処理欠損金額の引継ぎはできました。

現物配当と現物分配

 

現物分配とは、剰余金の配当等またはみなし配当により株主等に金銭以外の資産が交付されることをいいます。

 

会社法で定める現物配当とはこの規定の上では同じですが、税法上では組織再編の実行行為と位置づけされ、配当行為としても排除したので、会社法とは異なる命名とされました。

禁止の特約がなければ自由

 

 本来、借地権者がその所有する建物を増改築することは自由です。しかしながら、増改築を禁ずる特約を設けることは有効であり、その特約がある場合には、地主の承諾を得るか、裁判所より承諾に代わる許可を受ける必要があります。

 因みに、増改築禁止特約がない場合でも地主が承諾料をとったり、承諾増改築を理由に契約解除を主張する例もありますが、これは法律に対する誤解です。

3党合意改正税法の重罰主義

 

 630日公布された3党合意23年度税制改正法で目立つのは、「故意の申告書不提出によるほ脱犯の創設」で、申告納税に係る17の税法への新設です。

 

 これは重加算税というような行政ペナルティーの強化ではなく、犯罪としての懲役・罰金刑の法定で、憲法の罪刑法定主義の要請による法定です。

憲法原則の解釈3態

 

 「あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする」この憲法規定から、後からの法律で遡及課税が可能かについて、解釈が分かれています。

我が国の相続税法は、被相続人の国籍が外国籍かどうかに係わらず、その相続人が居住者か非居住かで相続税の納税義務の範囲を画しています。

申告書などは信書に該当

 

納税申告書などを提出するとき、郵便や信書便にて送ると、その日付印の日が提出日になる、と法定されています。

 

そして、国税庁のホームページをみると、税務上の申告書や申請書・届出書は「信書」に該当し、法律により、郵便局、信書便事業者以外は、信書送達を禁じられており、また、誰でも、信書送達を禁じられている業者に信書を差し出すことも禁じられているので留意願います、と書かれています。

3ヶ月のつなぎで1年適用

 

 自民党・公明党の野党議員からの議員立法で、租税特別措置法の3月末日で日切れるほとんどの規定を3ヶ月間延長する「つなぎ法案」が提起され、賛成多数で国会通過しています。この3ヶ月のつなぎで、平成22年度までで廃止の予定だった中小企業の教育訓練費控除規定が復活しています。

 

「・・・〇月〇日までに開始の事業年度・・・」という規定だったので、つなぎの効果は、つなぎの3ヶ月期間内に事業年度が開始する会社については、効果が一事業年度全体に亘ることになりました。

貸主の承諾が必要

 

建物賃貸借において、借主が賃借権を譲渡し、又は、第三者に転貸するには貸主の承諾が必要です。契約書に書かれている場合は勿論、書かれていない場合も法律上そう定められております。

企業で、ともすると起こりがちなトラブルの一つに「セクシャル・ハラスメント」があります。

 

すなわち上司・同僚等から性的な言動を受け、それにより、ある労働者にとって、人間関係上著しく働きにくい職場環境となってしまったならば場合によれば違法となります。

租税法律主義

 

 国民は法律の定めるところにより納税の義務を負い、国が課税又は税制改正をするには法律によることを必要とする。

 

 でも、この憲法規定は、法律による課税を定めているだけなので、後から作った法律で遡及課税することを必ずしも禁止しているわけではない、との解釈があります。

 

素直な日本語文の解釈として、これは正しくないと思いますが、既に何十年もの間そういう解釈運営がされてきました。

旧商法においては、株主に対する配当は「利益の配当」と呼ばれていました。

 

しかし、会社法になってからその呼び名も「剰余金の配当」に変わりました。

今回の福島第一原子力発電所の事故は、東日本に重大な被害を及ぼしました。

原子炉は現在、全国に54基あります。

 

自治体が原発を誘致するのは、恩恵があるからで、雇用の創出やインフラ整備はもちろんのこと、原発により自治体が得られる収入として、電源三法交付金、固定資産税、核燃料税、法人事業税等があります。

 

ここでは、あまりなじみのない電源三法交付金と核燃料税を取り上げます。

特約で何でも決められる訳ではない?

 

昨日の記事では、借地・借家契約の賃料改定において、複雑なプロセスをたどることをお話ししました。

 

 そこで、賃料の改定に関する具体的な中身について、予め契約でうたってしまおうという考えが出てきます。

 しかし、内容次第では定めたとおりの効力とならないことがあります。ここで、具体例を挙げながらご説明します。

賃料改定の条項があるが・・・

 

借地・借家の契約書で、貸主(地主、家主)は賃料が社会情勢、貨幣価値、近隣相場等に照らして不相当となったときに改定できるとの条項を見たことがあるはずです。

 

しかし、実際の賃料改定では、次に申し上げるように複雑なプロセスをたどります。

過日の新聞報道等によれば、三菱東京UFJ銀行は10年ぶりに、20113月期に法人税が納付できる見通し、その理由として、過去の赤字累積である繰越欠損金が解消に至ったことによる、と報じています。

 

 また、その後の報道では、この時期に銀行経営の安定化のために資本注入した約12兆円の公的資金については、今年3月末時点で回収利益1.5兆円を含む注入額の99%を回収、国民負担を回避できる見通しとなったと報じています。

商標と商標権とは?

 

商標とは、自己の商品やサービスの出所を表し、他者のそれらとを区別する標識(マーク)をいいます。「SONY」やヤマト運輸のクロネコマークが典型です。商標は、特許庁に登録の出願し、審査に通ることで、商標権として法的保護を受けられます。商標権を得れば、その商標を独占的に使用できるだけでなく、同一又は類似の商標を用いた者に対して差止めや損害賠償を求めることができます。

私的複製に関する規定とは

 

著作権法は、著作権者の許諾なしに著作物を複製できない原則がある一方、個人的に、又は家庭内やこれに準ずる限られた範囲内で使用することを目的とする場合に、著作物を複製することができると定めています。個人で楽しむためにテレビ番組を録画するのが典型例です。

マルシー表示は何の意味があるか?

 

書籍やホームページで、Ⓒの表示(一般的にマルシー表示と呼ばれています)の後に、名前や西暦が書かれている例をよく見かけると思います。何となく推測はできるものの、それが示す正確な内容、法律上の意味が何であるのかは意外と答えられないのではないでしょうか。

税理士会の素早い対応

 

 3.11の震災翌日、税理士会は被災地の3.11以後に期限の到来する全税目の申告期限は自動的に延長される旨声明するとともに、関係官庁に対して、地域及び期日を指定して当該期限を延長することの公告を要請し、3.11の被害につき前年所得から控除できる阪神・淡路大震災の時と同じ特例法の早期立法を要望しています。

狙いは少子化対策

 

子育て支援に関する助成金には、受給要件として、「一般事業主行動計画」の策定が要件となっているものが多くあります。

 

 この、「一般事業主行動計画」とは平成157月に「次世代育成支援対策推進法」が制定され、子供が健やかに育つ環境を整える取り組みを、国だけでなく企業にも進める事が必要であるとして、企業に「一般事業主行動計画」の策定・届出を求める事になっています。

未払のまま転売とは・・・

 

商品を納入した相手方である取引先が、代金を支払わないばかりか、さらにその客先に転売してしまう。売主にはいまいましい事態です。

 

このような事実関係について、いちいち訴訟を起こして勝訴判決を得ずとも、取引先が転売先に対して有する代金債権から回収する方法があります。法的根拠は、動産売買先取特権の物上代位というものです。

 

フリーレント契約とは?

 

不動産を賃貸するに当たって、この不況で、なかなか賃借人が見つからない、また見つかってもすぐに安い物件が見つかると出て行ってしまい安定的に収入が確保できない、と言った問題を解決する為の賃貸契約です。

確定申告は、すでに、216日から始まっていますが、住民税の寄付金控除については少し留意が必要です。

 

 住民税の控除対象なる寄付金は、原則、所得税の寄付金の範囲(国及び政党等に対する政治活動に関する寄付金を除く)と一致していますが、住民の福祉の増進に寄与するものとして都道府県又は市区町村の条例による指定が前提となっています。

まずは、古典的な4つの知的財産法から

 

小泉政権で知財国家戦略が打ち出されて以来、知的財産が俄然脚光を浴びるようになりましたが、知的財産に関する法律として、どれだけ挙げられるでしょうか。

覚えていますか?3年前のこと・・

 

今年と同じように衆参ねじれ国会だった平成20(2008)年では、予算案と予算関連法案は、229日夜の衆院本会議で与党の賛成多数で可決され、参院に送付されました。

 

憲法の規定により、予算案だけは、30日後に年度内自然成立したものの予算関連法案は大幅に遅れ430日になって衆議院での3分の2の再議決をもってようやく成立しました。

「訴訟費用」の意味

 

民事訴訟では、判決が出る場合には、当事者が請求の内容として争われてきた内容(例・金銭の支払や物の引渡し等)に対する判断に加えて、訴訟費用をどちらが負担するかについて判断が出されます。

ここにいう訴訟費用とは、民事訴訟費用等に関する法律によって範囲が定められており、訴訟を追行するのに必要なすべての費用を含むわけではなく、例えば、弁護士費用は訴訟費用に含まれません。

海保職員の処分を巡って

 

 昨年の10大ニュースのうち大きな話題の一つに尖閣のビデオ映像流出事件がありました。

 この事件は守秘義務違反に当たるかどうかが争点でありましたが、職務上知りえた秘密を漏らしたとされるのかどうかについて、検察は映像流出後に複製版が国会各派に提出されていた事や海保職員なら誰でも閲覧できるフォルダーに一時おかれていた事や過去の起訴例等から映像の機密性は高くなかったと判断し、起訴猶予とされました。海上保安庁の内部では厳罰を望む政府とそれに反する多くの世論からの擁護の声に挟まれ、処分決定に苦渋したようです。

租税条約交渉から発効まで

 

日本は所得税に対する国際的な二重課税の回避と減免、脱税の防止を目的として多くの国と租税条約を締結していますが、一般的に国家間の租税条約の発効までの手続きは、条約交渉開始、基本合意、署名、国会等での承認、外交上の公文の交換、そしてその交換の日の翌日から30日目の日に発効・公布となります。一般的に、署名から発効まで1年程度の期間を経ることが多いようです。

判例理論としての「信頼関係」

 

ビジネスから私的な人間関係まで広く使われる「信頼関係」という言葉ですが、法律の条文にはなくとも、確固たる判例理論を形成するキーワードとなっております。

相続後の法定果実

 

賃貸建物から生じる賃料のような収益のことを法定果実と言い、収益の源になる建物のことを元物と言います。

この賃貸建物が相続財産であった場合で、相続人が複数いる場合には、遺言がない限り遺産を分けるには分割協議をしなければなりません。そして、分割協議が成立すると、民法上遺産の分割の効力は相続開始の時にさかのぼるので、建物の所有権は相続時点に遡及しての取得になります。

 

法定果実については、法律上、果実収取の権利者の権利期間に応じた日割計算をして帰属額を決める、とされています。

民法における果実とは

 

民法で果実というときは、天然果実と法定果実とに分類されます。天然果実と言っても、野生の果物の意ではなく、人工栽培の果物のみならず、すべての農業漁業林業畜産業鉱業等の第一次産業の生産物を含みます。採取したキノコやタケノコ、米麦芋豆等の穀物から、さらに漁業生産物、鶏の卵や雛、乳牛の牛乳や仔牛など畜産資源、そして採掘する鉱物資源も含まれます。常識的な言葉のニュアンスより可なり広い意味で使われています。

手間要らずの債権回収

 

 どのような事業でも、掛け売りにする限り、ついて回るのが未払債権の回収です。しかし、もし相手方に対して金銭債務を負っていた場合には、それとの見合いで、一方的な意思表示で相手に対する債権と「チャラ」にすること(相殺)で解決できます。

 

 その意味で、相殺は、手間暇や過分な費用を払わない、非常に強力な債権回収方法といえます。

還付金等に係る国税に対する請求権は、その請求をすることができる日から5年間行使しないことによって、時効により消滅します。

何を「証明」するのか?

 

近時すっかりポピュラーになった感のある内容証明郵便ですが、そもそも何を証明するのでしょうか。これは、「文書が存在するということ」と「その文書にどういう内容が記載されたか」を郵便事業㈱が公的な第三者として証明するものです。

 

 その性質から、支払等一定の行為を請求する場合やクーリングオフ、相殺通知のように一方的な意思表示により完結する場合に、必須の手段となっております。

清算所得課税廃止と法人税相当額控除

 

財産評価基本通達が改正されて、この10月1日以後の相続贈与により取得した取引相場のない株式の純資産価額方式による評価額から控除できる法人税等相当額の割合が42%から45%に変更されました。

この変更は、評価額の減額を意味するので相続税贈与税の負担軽減になります。

債務超過子法人の清算

 

完全支配関係にある親子会社間で、子会社が解散した場合に親会社が「子会社の未処理欠損金額を引き継ぐ」ことになり、その代わり子会社株式消滅損は認識しない、という改正税法が101日以降施行されています。

基本権と支分権とは同じ

 

最高裁の二重課税禁止判決が否定した高裁の判決は、相続財産になったのは10年分の年金支払請求基本債権であり、所得税が対象とするものは各年の分割年金請求権たる支分権であり、両者には法的性格に異なるところがあるから、同一物への二重課税にはならない、というものでした。税務署の主張の丸呑みで、屁理屈そのものながら、色々な理屈を並べていました。

一般にイメージできない意義

 

 法律用語としての「事務管理」の意義は、皆様が字義から想像するものとは、違うと予め断言できる位にかけ離れています。ここにいう「事務管理」とは、頼まれもせず、義務もないにもかかわらず、他人の事務を処理してやる行為をいい、民法に規定されております。

会社法上、抱合株式という種類株式はありませんが、法人税法にその定義があります。一般的には、合併存続法人(合併法人)が合併前に保有している合併消滅法人(被合併法人)の株式のことです。

 

合併手続きは、合併法人が被合併法人の権利義務を含む一切の財産を承継する対価として、被合併法人の株主に合併法人の株式等(金銭等も含む)を交付することです。

離婚時財産分与と同じ理由

 

離婚の際に財産分与を受ける場合、財産分与請求権がすでにあれば、その請求債権の弁済として財産を受け入れているだけだから、受ける側に課税はない、というのと同じ理由で、最高裁は二重課税禁止判決を出しています。

現物配当は会社法上の用語で、

 

一方、現物分配は今年度(平成22年)の税制改正で法人税法において創設された制度です。

登記により生ずる

 

 会社の成立は設立登記に拠ります。法人格はこれにより生じます。すなわち、会社の設立登記は会社の成立要件であって創設的効力を有します。会社法の定めです。

古い会社にありがちなお話

 

ある個人株主に株主総会の案内を送ったが、「あて所に尋ねあたりません」として返送されたが、安否や転居先を調べる術もなく、追跡しようがない・・・こういう場合どうすべきでしょうか。

 

会社法は以下の手当てをしております。

離婚時財産分与での債権債務

 

離婚の際の財産分与では、分与を受ける側に財産分与請求権があり、他方に財産分与義務があると言われます。

業務委託を定めた法律上の規定はない?

 

 業務委託契約とは、依頼主の業務の一部または全部を委託先に任せる際に締結する契約をいいます。 従来から事業者間の取引で広く結ばれる契約であり、聞いたことがない方はいないでしょう。

「賭博」と刑法

 

「賭博」をした者は刑法によって罰せられます。ただし、一時の娯楽に供する物を賭ける程度の行為ならば罰するに及ばないとされています。常習者や賭博の胴元には懲役刑が課せられます。

なお、他の法律で合法化されているものには、刑法規定は及びません。

「勝訴判決=問題解決」?

例えば、相手が支払いをしない場合、あるいは、立ち退かない場合に、事態を打開すべく訴訟を起こすとします。その場合、勝訴判決さえ出れば、支払われる、あるいは、立ち退くと思っていませんか。

フレーズの拝借にも問題が・・・?

宣伝やスローガンのキャッチコピー等で、既存のフレーズを拝借、あるいは、改変することが問題となることがあります。これは、主に著作権侵害の有無という形で現れ、神経を尖らせる(べき)ところです。