D1_法務

私的複製にまつわるエトセトラ

2011年4月22日 09:14

私的複製に関する規定とは

 

著作権法は、著作権者の許諾なしに著作物を複製できない原則がある一方、個人的に、又は家庭内やこれに準ずる限られた範囲内で使用することを目的とする場合に、著作物を複製することができると定めています。個人で楽しむためにテレビ番組を録画するのが典型例です。

ここで、まず問題なのは「個人的に、又は家庭内やこれに準ずる限られた範囲内」の意味ですが、一般的には家族の他には小規模なサークルが限度で、社内会議はおろか、町内会程度でもこれに含まれないと解されています。

 

それでは会社等至るところで日々行われる無数のコピーは何なのかということになりますが、それは法の建前と現実の乖離です。なお、著作権団体、学会及び出版者団体が設立した(社)日本複写権センターが、利用者と複写利用に関する契約を順次締結するという動きがあります。

 

公衆提供自動複製機器による複製の例外

 

私的目的による複製とはいえ、それを外部の者に依頼して、大量に複製されては、私的複製を許容した前提に反するし、著作権者の損害は甚大ですので、公衆の用に供する目的で設置された自動複製機器を用いる複製には、なお権利者の許諾が必要です。

 

業者に依頼するビデオ、DVDのダビングがその例です。それでは、コンビニに置かれているコピー機は何なのかということになりますが、こちらは当面は上記の自動複製機器に含まれないものとして規制から外されております。

 

違法性を帯びる複製による除外

 

また、私的目的であっても、違法性を帯びる複製も法で禁じられる類型があります。具体的には、ソフトウェア等のコピープロテクションを信号の改変等で外す手段による複製は許されませんし、また、著作権侵害のデータであることを知りながら、利用者の要求に応じて(オンデマンドで)配信を受ける形で複製することは許されません。

 

私的録音・録画補償金制度

 

なお、手軽に原本と差がない品質で記録できるデジタルの録音(CD?R等)・録画(DVD等)では、レコーダーとその媒体について、基準価格から一定率を上乗せして消費者に転嫁し、それを補償金として著作者団体に分配することとしております。