D3_経営全般

賃金等の不利益変更

2017年7月31日 07:45

賃金等労働条件の不利益変更には、労働契約法に定められた要件をクリアする必要があり、役割貢献給の導入など、賃金制度の改定にあたって、変更内容検討・労働組合との話し合い等適正に対処しなければなりません。


不利益変更が可能な要件と対処法

 労働契約法第9条・第10条で定めている不利益変更の可能要件の概要と、対処法は次の通りです。


要件の概要

対処法

労働者の受ける不利益の程度

改定賃金制度への移行に伴い、不利益が生じる対象者と不利益の程度を把握、代償措置・緩和措置を講じ、他の労働者の改善を示す。

労働条件の変更の必要性

経営目標の達成には、社員の経営貢献度評価と役割貢献給が不可欠である等、高度な必要性、合理性を持たせる。

労働条件変更内容の相当性

世間一般の労働条件、同業他社の労働条件と比較して相当であることを示す。

労働組合等との交渉の状況

制度改定の推進プロセスで労働組合(または社員の代表者)に、役割貢献給による賃金制度、評価制度、目標管理制度などについて、変更内容を随時説明するとともに、質疑応答で理解を深め、意見・要望を聞き、その経過を記録しておく。

その他の就業規則の変更に係る事情

 

経営上、異常な労働分配率が赤字体質の原因となっている等、特別の事情があれば、賃金制度改定目的・内容に盛り込む。

上記の要件に照らして、的確に対処し合理性がある変更であることを示す。


経営者・人事担当役員の留意点

制度改定を進める上でのポイントは次の通りです。

・経営上の必要性・合理性が得られるよう賃金制度改定の検討を行い、シミュレーションにより、具体的な効果や不利益変更など問題点の把握と対処法を検討する。

・労働組合、又は社員代表者への説明、協議を丁寧に行い、理解、納得を得る。