D3_経営全般

全体像と工程表

2012年8月 3日 12:56

 行政改革などで、よく「全体像と工程表を明示すべきだ。」と新聞の社説や政治評論家が主張します。

これは、「行政改革の結果として全体がどのように変化するのか、行き着くゴールの姿」と「現在時点からゴールに到達するまでの道筋を一連の作業の前後関係と所要期間で図示する」ことにより、国民への説明責任を果たすことを求めているわけです。このような「全体像と工程表」は政治に限らず、経営に於いても普遍的な重要性を持っています。

経営改革全体像と工程表の意味

 社長が、社員に経営改革の「全体像と工程表」を明示すれば、「会社が目指している方向性・現状からの変化・到達地点」が見えるとともに、「工程表」から「その地点に到達する作業の繋がり」がはっきり見え、社員にとっては、進歩して行く会社の姿を予感できるので自分達が何をすれば良いのか、努力すべき事柄が理解でき、働く意慾が高まります。

 経営改革は、一部の役員が必要と判断した作業を社員に指示することによって進めることはできますが、一般社員まで理解できるように「全体像と工程表」で明示すれば、社員が自ら改革に貢献しようとする全員参加型の力強い改革推進が期待できます。

 このような社員の主体性から生まれる "内発的意欲"は集団的な創造性と頼もしさを伴い、上からの指示を待って、取りかかる姿勢とは、雲泥の差があります。


"内発的意欲"を高める留意点

 「経営改革の全体像と工程表」を利用して、社員の"内発的意欲"を最大限に高め、それを経営改革実現の力にすることは、経営者としての、レベルの高いマネジメント行為であり、次のような留意点が参考になるでしょう。

?    トップとして、社員が経営改革に貢献しようとする高い意欲を持っていることを信じ、経営改革の「全体像と工程表」を明示する。

?    できるだけ、多くの社員に「全体像と工程表」に関する質問・意見を求め、改革の計画とプロセスに参加させる。

?    改革の経過に応じて、成果実績と改革を妨げる問題点を社員に説明し、必要な対策について、社員が自ら考え、行動するよう働きかける。

?   社員の努力と貢献を定期的に顕彰する。