D3_経営全般

海外赴任(出向)時 給料計算の留意点

2012年10月17日 13:15

赴任(出向)日の留意点

 年の中途で勤務先から1年を超える海外子会社等の出向・赴任を命じられた場合、赴任者については、年初から出国までの期間について、年末調整が必要となります。

このような場合、赴任者は出国した日の翌日から非居住者となることから、出国した月の給与計算は、原則、給与の額を勤務した日数により居住者分と非居住者分とに按分することになります。

しかし、実務上の簡便から、次の4つの要件をすべて満たせば、出国した月の給与については、当該給与を国内源泉所得に該当しないものとして取り扱っても差し支えない、としています。

(1)計算期間の中途で出国し、居住者から非居住者になること、(2)出国後、非居住者になってから支給されること、(3)給与の計算期間が1ヶ月以下であること、(4)当該1ヶ月分の給与のすべてが国内勤務に対応するものでないこと。

これを具体的に事例でみて見ましょう。10月分の給料は、その計算期間は前月921日から翌月1020日、支払日は1025日、そして、出国は1019日とします。給料の支払いは国内です。

この事例が4要件のすべてを満たしているかどうか検証してみます。

4要件の具体的検証

 まず、(1)の要件ですが、出国は19日あることから翌20日には非居住者となり、給与計算期間中20日の1日だけですが非居住者であることから、(1)の要件は満たします。次に(2)、(3)の要件ですが、検証するまでもなくクリアーしています。

最後の(4)の要件です。20日に非居者となっていますから、1日分の給与について国外勤務があることになり、したがって、(4)の要件も満たしています。

 以上、事例は4要件のすべて満たしています。結果、当該10月分の給料は、国外源泉所得となり、源泉徴収は要せず、かつ、出国時までにする年末調整の対象からも除外することができます。

 仮に、出国が1020日であったとすれば、翌21日から非居住者ということになり4要件の内(1)、(4)の要件を満たさないことになります。結果、年調の対象給料は9月分までで、10月分給料は、国内源泉所得となり、原則、20%の分離課税で源泉徴収され、課税関係はこれで終了です。

 赴任日については、特に留意が必要です。