オリンピックに見る日本の帰化事情

2016年9月14日 12:00

オリンピックと帰化

今年のリオオリンピックでは日本のメダル獲得数が史上最多の41個となり、大いに盛り上がりました。若手選手の活躍も見られ、4年後の東京オリンピックに向け更に期待が高まります。

今回のオリンピックでは、カンボジア国籍を取得したお笑いタレントの猫ひろしさんが初のオリンピック出場を果たしたことも話題となりました。猫ひろしさん以外にも、卓球では中国出身の選手がヨーロッパ諸国をはじめとした国々の国籍を取得し、代表選手として出場する例が数多く見受けられます。

自らの意思で他の国の国籍を取得することを「帰化」と言います。日本にも帰化をして日本国籍を取得したスポーツ選手はいますが、その数は決して多くありません。これには、他国に比較して厳しい帰化条件が課せられていることに一つの要因があると考えられます。

日本での帰化条件

 帰化の条件はその国々により異なります。日本では国籍法により条件が定められており、一般的には次のようなものが挙げられます。

?引き続き5年以上日本に住所を有すること。

?年齢が20歳以上であり、かつ、本国の法律によっても成人の年齢に達していること。

?素行が善良であること。

?日本で生計維持できる能力があること。

?帰化した場合、それまでの国籍を喪失すること。(重国籍の防止)

?憲法を遵守すること。

 この他、明文化されてはいないものの、日本語能力も条件とされており、小学校2?3年生レベルの読み書きができる必要があります。

国籍取得までの道のりが長い日本

 特にハードルとなるのが?の住所に関する条件でしょう。留学など本国に帰ることが前提である在留資格(≒ビザ)の期間は「住所を有する」と認めてもらえません。就労できる在留資格で滞在する必要があり、そもそも就労できる在留資格を得るにも学歴や職務経験、実績などが求められます。

日本人の配偶者である場合等、上記の条件が緩和されるケースもありますが、こうした特殊な事情がある場合を除いて、オリンピック出場が可能な年齢の間に日本国籍を取得することはかなりハードルが高いのです。