株式の併合・分割・無償割当て

2016年11月16日 10:33

会社は、必要なときいつでも株式の併合又は分割ができます。

会社法上の手続き

 株式の併合は、10株を1株するなどして株式数を減らすことで、その手続きには、株主総会の特別決議を必要とします。一方、株式の分割は、1株を10株に細分するなど株式数を増加させることで、その手続きには、株主総会の普通決議又は取締役会設置会社にあっては取締役会の決議で行うことができます。

両者のこの手続き上の差異は、前者は併合により単元未満株式となり株主としての権利を失うおそれがあること、一方、後者は少数株主であっても株主権を失うおそれがないことによるものです。

 また、株式の無償割当は、株主に対して新たに払込をさせないで、会社の株式の割当を行うもので、その手続きは、基本的には分割と同じです。

 しかし、分割と無償割当では、前者は自社株式も分割の対象となるが自社株を交付株式とすることはできない、一方、無償割当は自社株式には無償割当ができないが自社株式を割当することができる、といった違いもあります。

税務における処理

1)発行会社の処理

 併合また分割が行われた場合であっても、それだけでは株式発行法人の純資産の部の金額が変動するわけではありませんので、結果、課税関係が生じることはありません。また、原則、資本等の金額又は利益積立金の調整も必要ありません。

2)株主の処理

 株式の併合は、株数が減っても対価がありませんので、有価証券の譲渡に当たりません。しかし、併合により株式数が減少することから、一単位当たりの帳簿価額の付替え計算が必要になります。

 また、株式の分割や無償割当により既存株式と同種株式を取得した場合には、その取得価額をゼロとして、一単位当たりの帳簿価額を算出します。

 なお、株式の併合又は分割に際して1株未満の端株が生じた場合には、発行法人はこれを一括譲渡し、その譲渡代金を端株主に交付します。この交付金銭は株式の譲渡対価になりますので、端株主は付替え計算後の1株未満の株式の帳簿価額を譲渡原価として譲渡損益を計算することになります。