ビットコインが「モノ」だとしたら

2014年4月15日 07:27

政府がビットコインにつき公式見解

 この2月25日に、参議院議員からのビットコインに係る質問主意書が出されたのを機に3月7日政府は公式に見解表明しました。それによると、ビットコインには強制通用力がなく、取引の相手方が受け入れる場合に限り対価として利用可能なものなので、当然「貨幣」には該当せず、有価証券でもなく、その取引が法人税法、所得税法、消費税法等に定める課税要件を満たす場合には、課税対象となる、ということです。

ビットコインの採掘と流通

 通貨は国家(含中央銀行)が発行します。これに対して、ビットコインには国家の裏付けがありません。ビットコインは金(ゴールド)に似ているところがあります。金の価値は国家と無関係に完全に市場動向に委ねられています。そして、理解しにくいのですが、金採掘埋蔵量に限界があるように、ビットコインにも「採掘」の概念があり、流通量・埋蔵量に限界があるようです。

 

何故か日本が舞台になっている

 ビットコインはネット上の仮想通貨で、「中本哲史」と名乗る人物の「ビットコイン電子マネーシステム」という2009年の論文からスタートしたと言われています。2013年以降、無政府性の斬新さから世界的に急速なスピードで普及し、各国通貨とも交換可能になっており、その交換取引の世界の70%を取扱っていた会社が何故か東京にあり、経営者は日本人ではなく、日本在住のフランス人でした。

 

ビットコイン交換取引所と規模

 今年2月28日、その交換取引所会社「MtGox(マウントゴックス)」は、サイバー攻撃により資金繰りが悪化したことを理由に民事再生法の適用を申請しました。日銀によると、ビットコインの発行残高は約1200万個であり、本年2月末の交換レート(621/BTC)で計算すると77億$となるとのことです。(因みに日銀券発行残高はこの2月末854,749億円です。)

 

ビットコインがモノではマズイ

 政府見解についての多くのニュースは、ビットコインは通貨でなく「モノ」と認定されたと伝えています。消費税についても言及していて、課税資産の譲渡等として消費税の課税の対象となる、としています。しかしそれでは、国内でビットコインを購入して仕入税額控除し、外国にビットコインを「送金」して輸出免税特権を享受する、ということができてしまいます。あり得ないことのように思われます。