所得拡大促進税制 経過年度の取扱いに留意

2014年6月20日 08:57

 所得拡大促進税制(雇用者給与等支給額が増加した場合の法人税額の税額控除)は、平成25年度の税制改正で創設されましたが、平成26年度改正で消費喚起をさらに推進する観点から一部適用要件を見直した上、その適用期限を2年延長しました。

制度の概要と見直された要件

制度の概要は、基準年度と比較して、5%以上、給与等支給額を増加させた場合には、当該支給増額の10%を税額控除(法人税額の10%<中小企業等は20%>が限度)できるとするものです。

※基準年度とは、平成2541日以後に開始する各事業年度のうち最も古い事業年度開始の日の前日を含む事業年度をいいます。

そして、見直された要件の概要は、次のとおりです。

(1)給与等支給増加割合の要件を「5%以上」から次のように要件を緩和しました。

?平成2741日前に開始する事業年

 度は「2%以上」(平成2641日前に終了する事業年度にも適用)

?平成2741日から平成28331日まで開始する事業年度は「3%以上」

?平成2841日から平成30331日まで開始する事業年度は「5%」以上

(2)平均給与等支給額が前年以上、である要件は、次のように改められました。

 適用年度及び前年度の平均給与等支給額の算定基礎は、継続雇用者に対する給与等した上、前年度を上回ること。

※継続雇用者に対する給与等とは、国内雇用者に対する給与等のうち、高齢者継続雇用対象者を除く雇用保険法の一般被保険者に対する給与等をいいます。

 

経過年度の取扱いに留意

 上記改正は、平成2641日以後の終了する事業年度から適用されます。

その場合、平成2541日以後に開始し、平成2641日前に終了する事業年度で改正前の制度の適用を受けていない事業年度、いわゆる経過年度(平成263月期)において改正後の要件のすべてを満たすときは、平成273月期において平成263月期の税額控除相当額を上乗せして法人税額から控除できることとされました。

 しかし、この上乗せ適用は、あくまで平成273月期においても改正後の要件が満たされているときに限って適用できることに留意が必要です。